無計画で行く広島の旅(主にたぬさんオフ会)
先週、オフ会をしてきた。場所は広島、集まったのはたぬさん(Vtuberのシスター・クレアさんのファン)が私含めて五人。
直前まで大学の学期末レポートに苦しみ、大慌てで「えきねっと」で切符を取り、「じゃらん」でホテルをネット予約して、急ピッチで準備を整えた。
さらに木曜に精神科の通院で岩手に行き、実家で一泊して翌朝に新幹線を乗り継いで広島に向かったのだ。何の計画も立てずに。
ちなみに、一人旅はコレが初めてだ。もう嫌な予感しかせんわな。
金曜は朝から夕方まで新幹線に乗っていた。昼食は駅弁、夕食は駅のレストランだ。
余裕を持って動くために東京駅での新幹線の乗り換えに一時間弱かかる計算で予定を組んだり、チェックインを遅めに予約したりしたが、その必要はなかった。チェックインは一時間早くてもよかった。まあ、備えあれば憂いなしってことでね。
ちなみに、どこの通りにもカープファンがいた。
翌朝、ホテルで身支度を済ませ、朝食を取り、ショルダーバッグと手土産と折りたたみ傘を持って広島駅に向かう。何も考えずに。
「駅に行きゃどこか観光地わかるだろ!」という期待の下、思いつきで行ったのだ。
駅の案内所で観光案内のパンフレットを取り、少し読んだ。
「原爆ドームに向かうって言ってた人がいたな……でも六日だし多分式典で混んでるな。よし、広島城に行こう。地図を見る限り近そうだし」
こんな適当な理由で行った広島城だが、かなり楽しかった。
城内に数多ある展示の一つに江戸時代の刑罰についてのパネルがあったのだが、書かれていた「拷問台及び石」で少し笑ってしまった。他に呼び名はないのか「石」って。
日清戦争で大本営が広島に置かれたのは初めて知った。近現代史には詳しいつもりだったが、意外と知らないことってあるもんだ。
最高層は展望室だったが、軽い高所恐怖症の私に吹きさらしはキツイ。話のタネにしようと出てみたが、風が吹くたびに軽く震えていた。
広島城を出てどこか別な場所に行こうとしたところで、ディスコードの通知に気づく。集合場所が変わったらしい。電車を乗り継いで広島駅に戻る。
乗り換えの時、気づいた。
傘がない!
……まあ、晴れてたのでとりあえず後で買うことにして、そのまま広島行きの電車に乗る。
さて、広島駅から歩き、たぶん最年長と思われる人(間違ってたらすみません)の車に乗る。初対面の人の車に乗せてもらうのは初めてだ。最年少は十九歳の私だ。他の人たちはおそらく二十代から三十代くらいだろうか。
昼食は汁なし担々麵を食べに行くことになった。話の流れで。
その後、商店街でガチャガチャを見て、ドトールに入った。
しばらく談笑するのだがそこはオタク男子五人、雑談の内容がVtuber、主ににじさんじの話だ。クレアさんのグッズを持ってきた人もいた。
え?年齢層から言って「男子」は変だって?少年のハートを持っていれば男はいつまでも「男子」なんだよ!(十年後に備えた予防線ではないぞ)
ドトールから出て、土産物屋を見る。
途中で一人が帰った。その後の用事があったか何かだったはずだ。
その人が帰る前に、岩手で買った手土産を全員に配った。ちなみに地元の菓子だ。
その後、四人でカラオケに行く。
みんな思い思いにミスチルやらアニソンやらメタルやらを歌っていた(メタルを歌ったのは私だ)。
私は一曲目に聖飢魔Ⅱの『蠟人形の館』、二曲目に筋肉少女帯の『踊るダメ人間』を選んで早々と喉を潰した。もはや「踊り狂うダメ人間」と言いたくなるハイテンションだったから仕方ない。
その後も喉を酷使する曲ばかり歌っていたが、大体声が出てなかった。クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』など無茶に決まっている。ゴダイゴの『銀河鉄道999』は割と出てたと思うけど。
もっとも、他の人たちも割と序盤から飛ばして喉を酷使していた。というか、二人ほど喫煙者がいたが、その二人も序盤から飛ばしてた気がする。
テンションが上がりすぎて歌いながら変な言動をとったこともある。例えばイギリスの
ラブライブの曲も歌った。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会から優木せつ菜の『CHASE!』を歌えば高音が出ず、同じく宮下愛の『楽しいの天才』では舌が回らず。『ラブライブ!サンシャイン!!』から
おっと、ラブライブ談義になるところだった。話を戻そう。
そのカラオケでは、替え歌を歌う人もいたし、ボカロ曲やアニソンも出た。『アニメじゃない』とか。デジモンとかハガレンとかスクライドの曲もあったな、確か。途中しばらくアニソンばかり続いたりして。その時私はラブライブ歌ってたし。好きな曲を歌えるのが趣味の集まりのいいところだ。
最後はにじさんじの曲『Virtual to LIVE』をみんなで歌ってカラオケ大会はお開きだ。楽しかったなァ……。
オフ会は続く。
その後は夕食にお好み焼きを食べに行った。やっぱり広島だからね。
お好み焼きをうまく切ることができずに苦戦していたら、隣に座った人が手伝ってくれた(その節はどうもありがとうございました)。
会計では、車で来てくれた人がおごってくれた(本当にありがとうございました、いつか東京でオフ会があったら何かお返しします)。
……あ、上二つの括弧書きは参加者の方が読んでくださった時のためのものです。
駐車場に戻り、駅に移動して解散。
ホテルに戻る道を歩きながら、しばし余韻に浸る。胸が満たされるような高揚感と名残惜しさが入り混じった、祭りの花火を見終わった帰りのような感じだ。
改めて振り返ると、やっぱり集まったたぬさんは優しいし、ノリも良くて面白い人たちだ。また会いたいし、どうせなら東京でもオフ会をやってみたい。もし開けたらどんな人が来るだろうか。
何の計画もなく出発したのがむしろよかったかもしれない。オフ会自体もその場のノリで進行していったし、単独行動でも前情報がない分多くのことに驚くことができて好奇心が満たされた。
オフ会を開いて下さった人、当日親切にして下さった参加者の皆さん、そして全員の推しであり私たちが繋がるきっかけになってくれたクレアさんに、この場を借りて改めて感謝を申し上げたい。
オフ会の翌日は午前中に(やはり思いつきで)大和ミュージアムに行き、午後の新幹線で東京に帰った。
ちなみに喉は新幹線に乗り込む頃まで痛んだままだった。やはり『踊るダメ人間』で声を張り上げすぎたか……。
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