-18- 告白
放課後、ユウナは陸上部の活動で、校庭に向かった。大星と真夏は、屋上庭園に向かった。
「…実は、私、大星のことが好きなんだ。」
こんなに簡単に言葉が出てくるとは思わなかった。緊張して、顔は熱くて、でも頭はひんやりして、変な感じだった。
「…ごめん。好きな人がいるんだ。」
「誰か、聞いてもいいかな。」
「誰にも言わないで。…乃木ユウナが、好きなんだ。」
やっぱり。でも。
「大星がユウナのことずっと見てるから。分かりやすすぎだよ。」
涙は出なかった。自然に笑顔になれた。
「私、大星とユウナのこと、応援する。これからも、お弁当交換とか、しよ。」
大星は、耳まで真っ赤になって、照れていた。そんな大星を見て、真夏は、
(可愛いな)
と、思った。クラスメイトに「可愛い」と思うことは、失礼なのかもしれない。でも、真夏の中に、自然に出てきた感情だった。
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