-16- 視線の先に
真夏は、教室がこの席順で、ずっと続けばいいのにと思った。
ユウナは、単体行動を好むようだったが、教室移動などの時に、真夏を誘ってくれた。大星も自分の机に座っていることが多く、孤独を感じることは少なかった。
大星は、よく喋った。
「口から先に生まれた大星」
と、周りからからかわれていた。大星とユウナも仲が良く、3人で休み時間に話すことも増えてきた。
私は、大星に告白したい。真夏は、気持ちを抑えられずに、そう思うようになってきた。でも、授業中に、こっそり大星を見るようになって、真夏は気付いてしまった。大星の視線の先に、いつもユウナがいることに。
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