-14- 会話
次の日、真夏は、玄関の下駄箱で上履きに履き替えていた。
「加藤、おはよ。」
「あ、名前覚えててくれたんだ。」
「当たり前じゃん。ずっと同じクラスじゃん。」
「えっと…」
「あ、俺、大星な。」
「…うん。知ってる。」
「変な噂とか、気にしない方がいいよ。」
「ありがとう。」
初めて、大星と話すことが出来た。
「席替えしますよー。みんな、くじ引きに来てー。」
がやがやと騒ぐ生徒たちを横目に、真夏はくじを引いた。
「あ…」
「加藤、よろしくな。」
「大星…よろしくね。」
次の隣の席は、大星だった。
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