粘着
ハルにどうしたらいいか尋ねたのだが、とりあえず
呼び鈴が鳴り響いたので出てみることにした。
結果的にはこの俺の判断がいけなかった。
「はい」
春川家の者ではないがあまりのしつこさに出てみた、それだけのことだったが
来訪者は招かれざる女だった。
「ヒナタ、お前、ここまで普通来るか?」
目の前にいたのは泣きはらしたヒナタだった。
「シンジ、まだ事に及んでないよね?ね?」
必死。
伝わる必死さ。
怖かった。
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