誤解

「や、やだーシンジ。

私でぬ、抜くとか、、そんなんしなくてもね

私が、色々としてあげてもいいけど??」


俺は一気に頭が痛くなった。

幼馴染のやつ、聞き間違いしてやがる。

誤解してやがる。


「違う違う、そうじゃない」


「へ?」


「とんだ、勘違いだ。俺はお前で

処理しよーなんざ、1ミリも思ってないんだ。

いいか、今回の件は、おまえより英語のテスト順位が良かったらそれで童貞をおさらばできる、それだけのこと」

ヒナタの顔色。

赤色がふたたび、青ざめた。

でも、すぐに、


「無理よ、シンジには。

だって、ビリみたいなもんでしょ?

この前、夏休み中、補習受けてたじゃん」


「それはどうかな」


「結果は多分。

すごいことになるぜ」


俺はこう宣言し、石化した幼馴染の真横を抜けた。


話は済んだ。

これは俺の決意表明みたいなものだった。

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