紅色

俺はトドメを刺すように言ってやった。

童貞卒業の成立要件におまえもかかわっていることを。


「あのな、ヒナタ。

その、卒業案件なんだけど、結構ハードル低いんだよね。しかもついでに言っちゃうとおまえも関係しているだ」


「なななななによ、そのハードルって。

しかも、なによ、私もかかわってるなんて

気になるじゃないのさ」


「お前を抜くこと!」


「ええええ、お前で抜くこと???」


ヒナタは信号機みたいになった。

さっきまで青色だったのに、今度は何を思ったか、赤色になった。


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