追尾

学校では俺とハルとの仲は有名だった。まあ、金髪ギャルと

黒髪の眼鏡君が、登下校を共にしてれば目立つからな。

デート時も人の視線を独り占めできている感があり、俺は町では

ちょっとした有名人になっていた。

勿論,ハルもだけど。


さて、定期考査一日前のこと。

俺は幼馴染に絡まれた。

休み時間でのこと。ハルがそばにいない時を見計らって声をかけてきた模様。


「シンジ、これ、クッキー焼いたの食べて」


「え、俺に????」

「そう、シンジに」

「なんで?」

初めてだった。ヒナタのやつが俺に何かを作ってくるなんて。

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