第20話

「うん。好きにしていい。私のこと

煮るなり焼くなりご自由にどうぞ💕」


「え」


「あ、もう、いっそ、食べちゃってもいい」


「え」


「あ、間違えた。逆か。

私がシンジを食べちゃうのか...!」


ハルはこう、意味深に言い直した。

ヤバイ。それはもう夜の運動会のこと、自然と考えてしまう台詞だった。


「あ、うそうそ。もしかしたら

いい点取れないかもしれないし!」と

俺は慌てふためいて言い直した。それでも、ハルは、


「んもー、煮え切らないなぁ、シンジは。

男でしょ?年頃の。性欲とかないわけ?

あるでしょ、ふつーに!!」


ずいと身を乗り出し、シャーペンを投げ捨て、

俺に超近距離になった。


キスはもう済ませてあるけど、流石に緊張する。なんだって、俺が金髪ギャルとこんなイチャイチャできんのか、未だに謎。

てか、未だに新鮮だからだ。

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