第4話

見たことない女がそこにはいた。

滅茶苦茶ど派手。滅茶苦茶金髪。

おそらくは脱色してから染めたと思しきその髪色。うちの高校は自由な校風ではあるのだが、一応私立の進学校だからみんな先生に気に入られたくて、内申点を少しでもよくしたくて

髪の毛は黒色という暗黙のルールがある。

それなのに、彼女はどうしたことか、

うちの高校の制服を着ているんだが、制服のスカート丈は限界まで短く。耳のピアスも四個くらいリングピアスがくっついていた。


先生に気に入られたいなどという希望は皆無なのだろう。おおよそ、好き勝手自由きままに生きてる感じがした。


名前も知らぬ女子と目が合った。

随分とムカムカしてるようで、

ちょっと聞いてよー!などと

俺に向かって歩み寄ってきたのでビビった。


「あんた何年生?」


「え、二年だけど...」


「なんだ、私と同学年か。じゃあいいな。

ちょっとムカついたことあったの聞いてくんない?」


「え、いいけど...」


ちょうど暇だった。

飯を食おうとはしてたが、ムカムカしてて食べられなかったために昼休み時間が浮いたんだよね。



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