悪の秘密結社の幹部だった父ちゃんが昔の女に追いかけられて行方不明になった件

@aki_ossan

悪の秘密結社の幹部だった父ちゃんが昔の女に追われて行方不明になった件

 僕の名前はユリアン=池野。15歳。慈恩中学3年生。受験生だ。


父の名前はカール=池野。とある悪の秘密結社の幹部だった。


有名で有能な幹部だったらしく


「ピンクの彗星のカール」の異名を持っているらしい。


なぜピンクかだって?


「女癖が悪いからに決まっている。」と天然パーマの昔ライバルだった人が言ってた。


中学上がる前に母が男作ってどこかに行った。


そのことを父ちゃんにメールすると珍しく家に帰って来た。母ちゃん事を聞いて来る


のかと思ったら


「このヤサは奴に嗅ぎつけれてたかも知れん。私は姿をくらます、お前はここを出るのだ。」

母ちゃんの事はもう頭にはないらしいが一応、僕の事は気を使っているらしい。


「父ちゃん、何があったの?」


「父ちゃんと呼ぶな。父上と呼べ。」


「軽い気持ちで手を出した女がだんだん、重くなって来て耐えられんから雲隠れするのだ。」


「父ちゃん、サイテーだな。」


「君の父上がいけないのだよ。」


「自覚はあるんだ。」


「達者でな、ユリアン」父ちゃんはそう言うと彗星の異名の如く家から去って行った。


僕は急いで家から緊急脱出用の荷物を押し入れから出し戸締りして急いで出ていく。


その後、無人になった家の玄関で大人になって悪落ちした〇ンキーモモっぽい人が


「ここか、俗物の家は」といってちょっと前までの我が家のインターホンを連打している。


父ちゃんの逃亡は成功し今は別の組織に偽名を使って潜り込んでるらしく、


確か偽名はキャトル=バズーナと名乗っているらしい。


詳しいことは良く分からない。というのもほとんど家の帰って来ないし、家にお金を


入れることもない。とりあえず、生活費を振り込むようにメールすると


「困ったらレイラに頼れ。」という定型文しか返って来ない。偶に


「昔、アタッシュケースに一杯の金塊を渡してある。妹には私に借りがある、断れないはずだ。」だって


レイラとはレイラ=伊藤といって、僕の叔母さんに当たる人だ。とても美人で厳しい

けど優しい人。昔は医療関係の勉強をしていたけど、正義の組織と悪の秘密結社の戦いに巻き込まれて断念、何故か投資家に転向した変わった人だ。


初めて会って、頼った時は


「それでも父親ですか、軟弱もの」と兄である父ちゃんを罵倒した。

金塊の事を聞くと

レイラお姉ちゃん叔母さん曰く

「その金塊ならとっくに投資で溶かしてありませんことよ。」


その後、養子先の伊藤家の財産ぜんつっぱして大逆転、今は優雅なFIRE生活し

ている。


僕が住んでいるマンションの一室はセキュリティがしっかりしている高級マンション

だ。

食費、水道光熱費は面倒見てくれているがスマホ代とかは出してくれないのだ。


遊興費スマホ代はバイトして稼ぎなさい。受験とバイトの両立は大変だろうけれど、あなたなら、できるわ。」と励ましてくれた。


早速、スマホに登録してあるバイト情報サイトにアクセス、中学生OKと検索してみ

る。検索結果は絵羽後さん手靼図さん亜玖志津さんの3件で条件はほぼ同じで勤務地も近い。


「初心者、未経験者大歓迎、短時間でもOK、制服支給、OJTあり。成果により時給UPも。作業内容は連絡ご詳しく説明します。連絡先は・・・・・・・・・・」


「せっかくだから、絵羽後さんに決めた。」


僕は連絡先の電話番号に電話をかけた。


まさかあんな事になるなんて僕はこの時思ってもいなかった。



 

 



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

悪の秘密結社の幹部だった父ちゃんが昔の女に追いかけられて行方不明になった件 @aki_ossan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ