第7話 勉強が苦手な
すいません、前回ミスで同じ話をもう一度投稿してました。
本当にすいませんでした。
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「……」
姉さんは何故かジト目で俺を見つめてくる、俺は何か悪いことをしたか?
何も記憶にない、やばいこれは怒られる。
「ね、姉さんどした?」
「ジトー…」
とうとう口でジトーと言い始めた。
やはり何かある、自分の最近の行動を思い出せ……!
最近で言えば友達と遊びに行ったりゲームしたりで姉さんの気に触ることはしてないはず…。
何だ…何なんだ……。
「ジトー…手」
手?なにかのヒントか?そう思ったが念の為と思い手を差し出す。
「ん」
すると先程までのジト目が少し収まり、次は俺の手をニギニギと握ったり腕や指、手のひらをさわさわと撫で回してくる。
やばい人質ならぬ腕質を取られた!?
「ごめんギブ、わからない」
「へー、わからないんだ」
目がまたジト目に戻った。
「歩、最近は僕以外の友達と遊んだり、一人でゲームしたりで楽しそうだね?」
「僕のことはほっといて」
俺の腕を握っている力が強くなる、が爪は立てないように気をつけているあたりやはり優しい。
そして俺の思考は空回り、何もしてないことが問題だった。
「い、いや〜?最近は姉さん忙しそうだったし?」
姉さんはあまり頭がよろしくない、そのためテスト期間の今はずっと勉強をしていた。
一人で、黙々と。
そのため邪魔しないようにと家を開けているか静かにゲームをしていることが増えたのだ。
「それなら一緒に勉強してくれてもいいじゃん」
「いや別に勉強しなくても授業受けてたらテストくらい乗り越えられるし」
「そ、それなら僕に教えてくれても…」
「俺教えるのあんま得意じゃないの知ってるでしょ?」
「うう〜、隣に居てくれたら良かったのに!!」
という会話があってから数日、とうとうテストの日が来た。
「歩〜!テストやだぁ!!」
姉さんはダダをこね始めた。
「まぁまぁ、せっかく勉強頑張ったんだから、あとは勉強の成果を出すだけだよ?」
「でもでも〜!!」
「テストあとはテストを頑張ったら一緒に遊ぼ?ね?」
「うう〜、わかったよぉ」
一限目 国語 終了
「歩!成果出たよ!!勉強してよかったぁ!」
とてもいい笑顔でよくできた!と喜んでいる。
2限目 数学 終了
「歩、何とか解けたよ!」
疲れが表情から見えてきた、声も先程より低めだ。
3限目 英語 終了
「歩〜!もう無理疲れたぁ!」
ぐでぇ、と机に突っ伏して意気消沈、疲れも相まって結果もあまり良うなかったのだろう。
4限目 理科 終了
「歩、頭なでて…」
疲れ切ってもう疲弊している、元気なく頭を差し出してくるがほとんど動いていない。
5限目 社会 終了
「……」
何も喋らない、机に突っ伏してとろけている。
夏場に常温で放置されているチョコレートのようだった。
俺はそっと頭を撫でながら、
「お疲れ様、家に帰ったらしっかり休もうな」
と声をかけた、反応はなかったがなんとなく喜んでいる気がした。
「さあ歩!今日はお出かけだ!!」
数日前の元気のなさから完全回復し、とても元気に花が咲くような笑顔で話し始める。
「さあさあ歩?もう夏休みだよ?約束通りお出かけしよ?」
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