第29話 2023年度 極上の蔓モノを作れ
さて、7月上旬。
絡み合った蔓を整然と伸ばし誘導、着果もほどよく成している。追肥も終えたところにカラスネットにスイカ枕・玉直し、いよいよ後はジャンジャン収穫を待つのみ! となっていたのだが……
なんと一週間ごとに葉がどんどん枯れていく。せっかくの果実も所々で黒ずんで腐っていく。それにまだ生きているものは全然大きくならない。なんだこれは??
放置しておいてもあとは枯れるか腐るか。実に繋がる柄の部分が枯れてきたら収穫適期というが、思い切って一斉に刈り取ってみた。
未熟なスイカは刈り置きしても追熟しない。メロンは一週間、カボチャは一ヶ月ほど追熟可能という。その未熟ながら万全を帰した後のお味は!
スイカ・メロンは中心だけ甘くジューシー。外皮にいくに従って食えたものでない。カボチャはホクホクで甘みもあり結構な出来栄えだ。ただし、収量が期待外れ。ゴーヤの味は正直わからないが、結実したものがたくさん着いているのでこれからの夏本番、ジャンジャン収穫できる豊作予定だ。
しかし、なぜこんなに2023年度の蔓モノは失敗に終わったのか?
おまけ:反省点
今年の目標はスイカ20個・メロン20個・カボチャ20個の大収穫皮算用が、まともに食せるのが何とスイカ3個・メロン2個・カボチャ5個の大凶作。
原因は何だったのであろうか?
①梅雨時期の雨が非常に多かった。根腐れを起こした可能性大だ。
来年の対策:プロ農家のようにビニールハウスを建てるわけにもいかない。排水性をよくするために、栽培マニュアル規定以上のより高い畝を仕立ててみることも肝要だろう。
②スイカ・メロン・カボチャが不作で、ゴーヤだけが豊作であったことから。
来年の対策:恐らくマニュアルに沿った整枝のし過ぎが不作の原因。摘芯後の残した蔓にこだわり過ぎて、それ以外の蔓が出てくる度にちょん切っていたことが株を弱らせたのかも。これぞと残した蔓に雌花が着かず、単なる草になってしまったものも多い。
③では、上手くいったゴーヤの整枝は?
・親蔓の摘芯後、整枝として子蔓3~4本残す。その後の側枝は放任。
・実が美味しく成ると言われる、着果節=葉の〇番目から〇番目にこだわらず、着果したらしたでそこまでの側枝は除去(養分凝縮のため)。着果節以降の側枝は放任(実の肥大促進のために葉面積を増やす)。
④あとは摘果無しの追肥勝負。
窓際サラリーマンの愚生は管理職でも何でもないヒラですが、人間も植物も管理し過ぎると良くない。マニュアルにガッツリ嵌めない植物自立栽培も必要ということでしょうか。
ちなみにスイカ・メロンを甘くするコツに、骨粉と魚粉の使用は間違っていないと思います。出来損ないのスイカのひと玉に、とびきり甘いものがありましたから。
写真掲載中
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