第18話 サツマイモ

 さてさて、ほとんど何もしないまま経過してしまい十月初旬。サツマイモは大きく太らせ過ぎても中まで火が通り難く、美味しく調理出来ないので、植え付けから120日から150日くらいが掘り頃と言われている。蔓葉自体はまだ枯れておらず、まだまだ大きくなる要素はあるものの、いっそのこと掘ってみた。

 蔓を釜で切って―マルチを外して―茎周りの外周を大きくとってスコップを入れていく。すると――、まずまず普通にスーパーで売られているようなサイズのイモが鈴なりに出てきた。これは大豊作だ! このままいくと300個は確実だ。隣の畑師匠たちにも十数個はお裾分けするに至った。

 ん、しかし何かおかしい。


 車の荷台満載のイモを家に持ち帰り濯いでみる。すると何だかイモの表面がデコボコしており黒ずんでいる。何だこれは!?

 夜中、パソコンを叩いて早速調査だ。犯行は……コガネムシだ! 正確に言えばコガネムシの幼虫。こいつが地中で餌としてイモをかじるらしい。蔓管理として畝周りをぐるりと波板で囲ったことも湿気をこもらせ、虫を多くわかすきっかけを作ってしまったようだ。

 結果は時間とカネと労力をふんだんに使って、生ゴミをせっせと作っていたようなものだった。

 有機肥料、特に生ゴミ堆肥がいけない。来年は少量の農薬を使うか! いや、完全有機栽培を止めて文明の利器である化成肥料を取り入れてみるか? 化成とは言っても人間でいうサプリメントみたいなもので、原料は全て自然由来であるし…。

 ステップバイステップだ!


番外)サツマイモ保存方法

来年は失敗しないので。来年ワンサカ採れた時に先立って保存方法を習得しておきたいところです。

①2~3日、土が付いたまま天日干しして殺菌

②その後7日ほど、土を払って陰干し乾燥

③段ボール箱・新聞紙・ビニール袋・温湿度計・霧吹きなどを活用して温度管理(12~15℃)、湿度管理(80~90%)の上、保存。追熟して甘くなるので収穫後は一ヶ月ほど寝かせておきます。上手く管理すれば一年弱はもつようです

*1 低温に弱いので冷蔵庫保存はNG。また逆に20℃を超えると発芽するので冷暗所に置きます

*2 水洗いするのは食べる直前。水に弱いので、洗い置きは腐りを早めてしまいます

*3 あく抜きなどの水浸けはビタミンCを損なうのでしない方がいいようです


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