第4話 スイカ・プリンスメロン

 スイカやメロンはどこまで食べますか?

 愚生は赤肉部分をとうに通り越して、皮のへり1枚白い部分までくまなく喰らい尽くします。なぜ? 子供の頃ビンボーだったので滅多に買ってもらえなかった、サイコーのおやつだからだ。

 いい歳のおっさんになっても腹が割れるほど食ってみたい。こんな思いも未だ消え失せてはいない。

 では、早速挑戦だ。

 先ずは土作り。先般大まかに窒素・リン酸・カリを入れて耕しておいた二週間ほど前の土を、今度はスイカ・プリンスメロンの肥料配分で合わせ込んでいく。割合はN1.5:P2:K1といった配分だ。Nは既に生ゴミ堆肥をふんだんに入れてあるのでそれ以上施さず。PとKは長さ500㎝・幅100㎝・高さ10㎝の畝に鶏糞5㎏を撒いてこね繰り返してみた。いつものように細かいことは気にしない。

 肥料を入れた後は多少湿り気が必要かと思われた(土中の成分が満遍なく溶け出す)ので、ジョウロで湿らせ最後に雑草対策のマルチを張った。こうして微生物が活躍するのを願ってしばらく寝かす。

その間に苗の購入だ。さすがに初心者で種から栽培するのは難しい。苗の名前は何だっただろうか…苗屋さんで聞いて「甘くておいしい」と言われたものを3株買った。


 さあさあ一週間寝かせた週末、早速植え付けだ。

 天気は快晴、絶好の農業日和。畝幅が100㎝と広いので2枚張りしたマルチの隙間に植え込んでいった。

 土がばらけないように苗ポットからそっと取り出し、その高さ分に応じてスコップで穴を掘ったところに移植していく。そうそう、掘った穴の底には一握りの鶏糞も施した(これはお隣の畑の師匠のアドバイスだ)。苗の株間隔は100㎝くらい。移植後、水を充分にやってから完全に根付くまでホットキャップを被せる。

 植え付け直後の苗は案外弱い。これは保温と強風対策だ。資材にカネをかけたくない場合はホットキャップの代わりに肥料袋などをちょん切って、四隅に棒を立てる方法もある。

 さあ、スイカ・メロンの丸かぶりはできるだろうか! この先根付くまでの一週間、朝晩の水遣りに忙しい。


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