どこかの世界の物語
一歩
収録作品集 Twitter版
収録作品1『聖魔物語』『ザヴァール童話集』『達磨と蛇』『生者の幸福論』『夢酒』『サラとバレリーナ』『虚言師』『雨の色』『時計塔の移住者』『冬が溶けたら』『探偵ミサキハルカの日常』
1
あなたに初めて罪を告白しました。
過去形の愛の言葉を語った。
私の罪は、永遠に赦されない。
あなたは、静かに微笑み赦した。
あなたが赦しても、私は……堕ちて、堕ちて、地獄の業火で焼かれる。
私は、それだけのことをしたのです。
「聖魔物語
第5章63節 禁忌の愛」
※一部抜粋
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2
満月が顔を出す。
決して外に出るな。
誰も信じるな。
獣が目を覚ます。
「ザヴァール童話集
2巻42番 満月の獣」
ハウマン・ザヴァール
※一部抜粋
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3
俺は、偽物だ。
どんなに本物になろうとしてもなれやしない。
だがな、俺はモノホンの役者だ。
これだけは、胸張って言える。
「達磨と蛇」
新井梧楼
※一部抜粋
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4
生物にとって死は、幸福なことである。
それを否定するモノは、醜い怪物となる。
「生者の幸福論」
エンダー・ジェニー
※一部抜粋
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5
どうか、私を赦さないでくれ。
私は、死神の手から君を救いたかった。
馬鹿な真似をした。
どんな形でもよかった。
君さえ生きてくれるなら、周りことなんかどうでもよかった。
「聖魔物語
第5章42節 ワームルの詫び状」
※一部抜粋
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6
夢は、酒だ。
夢に酔って、何が悪い。
夢を語って、何が悪い。
夢は、人生の燃料なんだよ。
それが、なきゃやってられねぇよ。
「夢酒」
荻野目真乃
※一部抜粋
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7
止まったら、回して、また踊りましょう。
私が、悲しんでいるあなたを癒してあげる。
笑って、楽しみましょう。
「サラとバレリーナ」
ナタリー・オーレン
※一部抜粋
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8
たった一つのアイディアさえあれば、いいんだ。
未来は、自ずと決まってくるもんだ。
「虚言師」
春野 夢彦
※一部抜粋
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9
ワームル、どこへ行ってしまったんだ。
君がいなくなって、初めて君の優しさを知った。
話したいことがたくさんあるんだ。
私は、君を憎んでいない。
だから、帰ってきて……ワームル。
「聖魔物語
第2章 35節 帰らずの友」
※一部抜粋
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10
他人の評価の基準は、自分が持ってない才能のことを指すんだよ。
「雨の色」
萩原 幸助
※一部抜粋
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11
私が投げるコインは、いつも裏である。
表だと思ったコインは、裏であることはよくある。
そのせいで、よく酷い目にあってしまう。
「時計塔の移住者」
クリエ・アズーリー
※一部抜粋
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12
周りのみんなは、次への準備をするために羽を動かしている。
でも、コーラルは、自分の事でいっぱいで飛ぶことができない。
「ザヴァール童話集
1巻5番 飛べない小鳥」
ハウマン・ザヴァール
※一部抜粋
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13
皮膚と肺が熱く、息ができない。
手を伸ばしても届かない。
未来を変える為の踏み出す足はもうない。
残酷な光景を目に焼き付けることしかできない。
どんなに願っても、私の心臓は、止まってはくれない。
「聖魔物語
第4章46節 幸福な家族」
※一部抜粋
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14
君の言葉のおかげで、今の僕がいる。
何度も夢を諦めかけた。
その度に君は、僕を支えてくれた。
長い冬の眠りから覚めたら、君が見たがっている僕の晴れ舞台を見せてあげる。
「冬が溶けたら」
宮住 志鶴
※一部抜粋
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15
他人(ひと)を騙すのに必要なのは、信頼と信用なんだ。
綺麗な言葉を並べたって、それがなきゃ始まらない。
「虚言師」
春野 夢彦
※一部抜粋
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16
誰かと話すときは、気をつけた方がいい。
人ってのは、語れば語るほど落ちちまうんだ。
「虚言師」
春野 夢彦
※一部抜粋
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17
普通ってなんだ?
お前らが勝手に決めたルールだろ。
自分らしく生きることに文句でもあんのか。
気に入らないことがあれば、すぐ保身に走る。
本当、バッカみたい。
「探偵ミサキハルカの日常3」
百合崎 未来
※一部抜粋
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18
夢に酔って、何が悪い?
悪いさ、夢を追えば追うほど溺れる。
そんなことを繰り返せば、人生は破滅する。
もう、後戻りなんてできない。
「夢酒」
荻野目 真乃
※一部抜粋
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19
帰り道?
ここまで来て、帰れると思っているの?
自分で来たんだから、最後まで責任持たないとダメだよ。
「探偵ミサキハルカの日常4」
百合崎 未来
※一部抜粋
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20
鉛筆を削り、世界を作る。
消しゴムを削り、世界を正す。
紙を削り、世界をやり直す。
俺達は、時間を削ることで世界を完成させる。
「雨の色」
萩原 幸助
※一部抜粋
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