第3話 春
「お姉ちゃん!」
僕が駆け込み 終える春
小夜床を染む 貴女の火花
――あぁ、海へ行きたい。
「大丈夫」
僕を慰撫する 姉の笑み
ただ泣きながら 考えていた
――お姉ちゃんを海へ。
なぜ合わぬ 心と命
愛だとか 恋だとか言う 家族とは?
数える色は 赤ばかり 空白ばかり
例えば空白に 何かを埋めて
『何かって?』 心が嘲笑う 姉の色
火花が散った 空白の色
ふと気づき 家から連れた 姉の宝
ピンクのパールをつけたクマ
遅かった 小夜床で逝く 貴女の眼
哭けど恋えども 共には逝けぬ
33の恋歌 椿豆腐 @toufu_love
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