第63話

「前線の状況はどうだ?」


「現在騎士セルゲイ率いるベスパ騎士団が前線で敵軍と交戦中であります!」

「王国の先槍と呼ばれたあの男か」

ペスパ騎士団、王国の先槍と呼ばれたセルゲイ・アントノフ侯爵率いる近衛騎士団であり主に旧魔王軍や大型の魔物を討伐する際に出撃することが多い魔族討伐経験豊富な手練の多い騎士団である。

ペスパ騎士団到着の報告を聞いた騎士ティアナは

「魔道通信からまだ1日も経っていないのに到着とは...さすがはペスパ騎士団だな」

「はい、ペスパ騎士団の活躍のおかげか死傷者は今のところありませんが負傷者は増えています。」


「そこは彼女らの活躍に掛かっているわけか...」

「前線より報告!」

「何事だ!」

見慣れない旗を掲げているとタメール騎士団クーリル卿からの伝達です!

索敵魔法で探ると

敵ジャイアントオーガが黒と赤に染められたある旗を掲げるのが見えた

その旗は300年前、人類を大いに苦しめた人類種の天敵の旗

「あの紋章は......旧魔王軍の!?」

旧魔王軍所属だと思われるハイオーガやファイヤーゴーレムなどが隊列を組んでイーストポーンに向かって進撃する

「何世紀も執念だけで足掻き続けるか!このシオンの亡霊めェ!」

旧魔王軍残党 シオンの亡霊、それは旧魔王国建国の英雄シオンの理想の実現のために足掻き続ける旧魔王軍残党を指す言葉。魔族の国自体は魔族連合国リリスとして存続しているが、数世紀の間人類との接触を拒んできた為に情報が少ない。

「隊長!第一防衛ライン突破されました!」

ホーンウルフを含む先鋒が杭と石で作られた第一防衛ラインを突破し、中衛の騎士団に襲い掛かる。

「第二防衛ラインの構築急げ!味方の増援が来るまで耐え切るぞ」


「了解」


つづく

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転生お蚕妖精、生産チートで頑張ります 第二章 赤ぬこ むぎ猫 @akanuko

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