第51話

「おっ来たな、シルキーの嬢ちゃん」

中くらいの金槌を持った職人気質の男、ドルドン・グリームウォード

彼はイーストポーンの北区の冒険者ギルドの近くにある鍛冶屋で研磨を担当している。その腕は確かだが、あまりに凝り性なので殆ど客がいない模様

「依頼の品、出来てますか?」

木箱に乗って

「おうよ、依頼の品はバッチリ綺麗になったぜ!今すぐ見てくかい?」

布に包まれた鞘を棚から取り出して

「はい。あのティアナさんも一緒に見て良いですか?」


「シルキーちゃんがいいなら見せてもいいぜ」


「見せてくれるそうですよ。よかったですねティアナさん。」

ってティアナさんの目怖!?

「あぁ、そうだな」

なんやその目、すごい圧を感じる

「それで、ドルドンさん、布を剥いでもらえますか?」

「おう、これが嬢ちゃんが見つけた遺物だ、」

そう言ってドルドンさんは布を剥がし生まれ変わった遺物の姿を露わにする。

「嬢ちゃんよぉ...これ思ったよりもすごい代物だぜ」


「そうなんですか?」


「おう。これは大体350年前に作られた魔剣か何かの鞘だろう。この鞘の効果は殆どまだわからないが、回復系の効果があることは確かだろう。それと、この宝玉に描かれた紋章について何だが、図書館で探したんだが、似た紋章の資料が見つからなかったんでどの魔剣を納めていたのかはわからなかった。」

この遺物...魔剣を納めていた魔道具だったんだ....

思ったよりも良い遺物だったみたいだなぁ


「はて?何処かで見たことあるようなぁ.....」



「そうですか?自分は見た事が.....ん?トリスメギストスが反応してる?」

おかしいな。今までこんな反応見た事ない。魔力質が似てるからか?

「ひとつ思ったことを言って良いか?」


「どうぞ」


「なんかトリスメギストスとこの遺物の紋章似てるな。」

同感ですね。

「おいおい、何日もかけて似た紋章を探したっていうのによぉ」

すまぬ(隊長)



つづく

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