第34話 念願の
「うおおおーーーー!ついに念願のレベル200だ!さようなら糞雑魚!こんにちは最強!」
レベルが遂に200へと達する。
普段はクール寄りの俺だが、流石にこれはガッツポーズせずにはいられない。
「ふふ。これでまた一歩、私達は闇の深奥に近づいた訳ね」
クレアが下僕を始末し、厨二的ポーズを取る。
どうやら彼女もレベルが200に上がった様だ。
「まあな。という訳で街に戻るぞ」
気の逸る俺は、彼女の厨二ごっこには付き合わずさっさと町へと戻る。
そして教会で祈りを捧げ、念願のサブサブクラス――
ステータス補正は一切ないクラスだが、重要なのはそのスキルだ。
フォースドは強化スキルである。
対象は自身の配下。
つまりは下僕だ。
その効果は、ステータス2倍と結構ぶっ飛んだものとなっている。
デメリットとしては、バフをかける度に支配度が100下がる点だ。
支配度は100を上限に、60以下になると配下が命令を無視する様になり出し、40以下だと離脱が発生する様になる。
因みに離脱ってのは、配下の逃亡の事だ。
逃亡されたらもう引き戻せない。
離脱の確率は支配度が低ければ低い程上がっていき、0だと9割程の確率で発生する。
そしてマイナスだと、確定だ。
ま、死霊術師には関係ない事ではあるが……
死霊化によって生み出された下僕は、強制支配だ。
つまり、何があってもその支配度は100固定となる。
じゃあ何のためにそのデメリットはあるのか?
この仕様は死霊術師ではなく、魔物使い――テイマーに対する制限だったりする。
超強化されるけど、使うとせっかく育てた魔物がバンバン逃げ出すよ。
的な。
運営としては、死霊術師を目立たせたくて付けた制限なんだろう。
お陰で、
テイマーが常用するには、余りにもリスクが大き過ぎるのだ。
さて、ここでレベル200の俺のステータスを確認してみよう。
クラス:死霊術師
Lv :151→200
HP :221/221→332/332
MP :474/474→696/696
筋力 :216→321 【剣装備時】417
魔力 :276→387
敏捷性:207→312 【剣装備時】405
・スキル
死霊術【8→10】
死との親和【―】
入れ替わり【―】
剣術【3→5】
うん、弱い。
これが戦士なら、レベル200もあれば筋力は4桁――1,000は軽く超えている筈だ。
それもスキルの効果抜きで。
最弱扱いは伊達じゃない!
ま、それはおいておく。
次は
対象の配下の支配度を100低下させ。
その命と引き換えに、全ステータスを吸収。
だ。
つまりこのスキルは、下僕のステータスをその命と引き換えに丸々頂くスキルだった。
当然
まあ言うまでもないとは思うが、支配度の下りは例の如くテイマー用の制限だ。
先に支配度が減ってしまうので、その時点で離脱が発生すると強化部分が不発に終わるという素敵仕様である。
更に言うなら、死んだテイムモンスターの蘇生方法もない。
……そら選ばんわな。
「さて……」
俺は早速、死霊の指輪に収納していたヒーリング・デスフラワーを呼び出した。
教会内で。
「ひっ……」
それを見て神父が悲鳴を上げるが、まあ些細な事だ。
気にしない。
「
まずはバフを駆けて強化する。
これでステータスは2倍。
本来の60%になった。
そして――
「
スキルを発動した瞬間、下僕の命が尽きてその場に崩れ落ちた。
言うまでもないと思うが、死んだ下僕は死霊化で蘇生させられるのでほぼノーリスクだ。
さて、再びステータスを確認してみよう。
クラス:死霊術師
Lv :200→吸収
HP :332/332→1166/1166
MP :696/696→896/948
筋力 :321→755 【剣装備時】981
魔力 :387→799
敏捷性:312→466 【剣装備時】605
といった感じだ。
正直強いとは言い難いが、吸収したのがヒーラー系の魔物だからそこは仕方がない。
まあ配下をアップグレードして行けば、もっとパワーアップ出来るだろう。
それに、
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