第34話 眷属達との戦い

 アメリアとの二回戦が終わった後、俺は迫りくる極楽の海に溺れていた。


 その時。


 扉が開き入ってくるのは、まさかの団長だ。


「ご主人様」


 ん!? この格好ではまずいのでは!?


「しゃ、シャーロットか。こほん。どうした」


 どうしたじゃねぇんだよ!

 なんで下部を丸出しにしたまま迎えなきゃいけないんだよ!

 というか、堂々と見せるんじゃねぇええええ、俺の身体!


「失礼致します。わたくしにもご主人様の処理をお供させて頂ける許可をくださると嬉しいです」


 団長は片手で髪をかきわけて、美しいうなじを見せながら上目遣いをしてくる。

 もちろんアメリアも素晴らしい。それは揺るぎない事実だ。

 だが、団長もアメリアに引けを取らない。


「シャーロットさん。こちらにどうぞ」


 可愛らしく誘うアメリアに、団長も笑みを浮かべて近づいて来る。


 まだ返事も返してないんですけどぉおおおお!


「ご主人様。失礼致します……」


 そう話す彼女は――――――咥えるとばかり思った。

 そう。そう思いこんだ。

 なのに。


 どうして上の服を脱ぎ始めているんですかあああああ!?


 そこから僕の想像も出来ない事件が起きる。

 団長のそびえ立つ両峰に挟まれる。


 な、なんなんだこれはああああああ!


「ご主人様? いかがですか?」


「う、うむ。良い感じだ」


 良い感じだ。じゃねぇんだよおおおお!

 冷静に返してる場合か!


「ご主人様! 私も頑張りますね!」


 アメリアの声がして、団長の両峰と共にアメリアの感覚も伝わって来る。

 三回戦目なのに、俺の俺は未だ元気であった。




 ◇




 その日の夜。

 部屋にやってきたアメリアと団長が俺の両脇に抱き付く。

 どうしてこうなったのか…………三回戦に突入して、終わった段階でまだ元気だったのだが、そのタイミングでアスがやって来たので、急いで四回戦を取りやめにした。

 その場でアスから四回戦は夜にしなさいと二人に命令が入ると、俺と二人は喜んでアス様の命令を聞いた形だ。


 女性の武器の大きさ順は、レヴィが大きい。次に団長がまあまあ大きい。

 アメリアは程よい感じで、アスは小さめだ。

 どの大きさにもそれぞれの良さがあって、とても素晴らしい。

 

 そんな中、まあまあ大きいのと程よりので挟まれた。


 何と言えばいいだろうか。

 とにかく、ここは天国でいいのだろうか。

 四回戦が始まり、その日は双璧に挟まれ続ける夜を過ごした。




 ◇




 次の日。


「アス」


「はい☆ マスタ~」


「こ、こほん。その、なんだ……」


「えへへ~☆」


 うわあああああああああ。

 自分から女の子を誘うってどうすりゃいいのだあああああ。


「アメリアと団長ばかりで公平ではないと思ってな」


「わあ! 私とも遊んでくださるのですか? マスタ~☆」


「もちろんだとも」


「やった~!」


 いえ、こちらこそ、やった~! です。


「そういえば、レヴィも頑張ってくれてますし、今回は私とレヴィでいかがですか?☆」


 むっ!?

 レヴィとアス…………!?


「それは良い案だ」


「えへへ☆ では今夜お伺い致します~☆」


「ああ」


 よろしくお願いしますうううううう!




 ◇




 夕方。


 数日前からギブロン街のお店に出向いているレヴィが、今日は夕飯を共にするために帰って来た。

 いつも凛々しいレヴィは、どこかあどけない少女のような笑みを浮かべている。


 そういえば、レヴィが俺の初めての相手だったよな…………。

 それを思えば、非常に感銘深いものだ。

 気付けば、アスやアメリア、団長とも色々やったものだ。


「ご主人様。これ少し苦いんですけど、一気に飲み込んでくださいね~」


 ん?

 アメリアは俺の前にだけ、変な料理を出す。

 何と言うか…………海鮮の貝類の食べ物に似てる?

 レヴィもアスも目をキラキラさせて、俺を見ているがどうしたんだろうか。


 まあ、言われた通りに、目の前の食べ物を一気に喉に流し込む。

 触感は前世の牡蠣かきに似てて、つるっと飲み込めた。

 ん? 後から胃の中から苦さが伝わって来る。

 思っていた以上に苦いかも…………。


「主様、頑張ってください!」


「マスタ~ふぁいとぉ~!☆」


「苦すぎる気がするな…………これは何だ?」


「うふふ。気にしないでください! さあ、ご主人様。こちらをお召し上がりください」


「これは――――メロンジュースか!」


「はいっ! メロンはジュースにすると更に美味しいそうで、作ってみたんですが、本当に美味しいです!」


 こういう果実水というべきか、ジュースは久しぶりだ。

 胃の中が苦さで広がっているので、目の前のメロンジュースが流し込む。

 甘すぎず、程よい甘さが口の中に広がり、少しドロッとした果実独特の喉ごしがとても美味しい。

 レヴィとアスも美味しそうで笑みを浮かべるが、アスは飛び上がるくらいに美味しかったようだ。


「アメリア~☆ これ定期的に作って~!☆」


「はい! アス様!」


 アメリアが用意してくれた食事を食べ終える。

 今日もとても美味しい夕飯であった。

 この幸せがいつまでも続くといいなと思う。


 その時。


 俺の下半身になにやら普段感じないを感じる。


「マスタ~行きましょう~☆」


「主様、お供します」


 俺の両手を両花が抱きかかえ、食堂を後にして、真っすぐ寝室に向かう。

 まだ夜が深くなるわけじゃないのに、何故か俺の下部に熱いモノを感じる。


 アスが俺の身体を優しくベッドに横たわらせる。

 手際よく俺の服を全て脱がしていく。

 少し身体が熱く、されるがままになっているが、すぐにアスと唇を重ねる。


 アスの可愛らしい唇を堪能していると、俺の俺がものすごく柔らかいものを感じる。

 こ……これは!?

 ふと下を見ると、レヴィの豊満な双璧が俺を包み込んでいた。

 団長よりも一段と大きいそれは、見た目よりもずっと柔らかい。


 アスも負けじと、俺の胸や顔を重点的に攻めてくる。

 何度かの戦いが終わると、今度はレヴィが大胆に俺の上に乗って、普段は見れないような表情を浮かべて俺を見下ろしてくる。

 アスが見守る中、レヴィとの騎馬戦が始まる。

 何度も俺の負けが続いたが、今度はアスとの戦いも始まった。


 夕方から始まった俺とレヴィとアスの戦いは、日が明けるまで続いた。




 だが、この時、俺が想像もしてない事が起きているとは知らず、二人の吐息に溺れていった。

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