特別編 New story ガラスのキング
近況報告0511
5月11日俺の友達が死んだ。名前は畔織咸斗、16歳だ。中学からの同級生で父親はIT社長、母親は、ただの主婦だったが10代の様な肌だった。だから本当に何故あんなことが起きたのか今でもわからない。
「まさかお前の家に呼ばれるなんてな。タワーマンションだろ?家賃とか高いのか?」
「いや知らねーよ。親父が払ってんだから」
そう俺達はあの日駅前近くにあった。咸斗のタワーマンションに向かっていた。俺は母親に父親、無論兄弟もおらず。伯父にお金を貰いつつ過ごしてきた。その為よく咸斗の親に呼ばれ飯を食べたりした。だが家に呼ばれたのはこれば初めてだった。
「おい!あれお前の親じゃないか?」
マンションの入り口に咸斗の母親の様な人を見た。
「ん?確かに…いやあれおふくろか…?」
「いやお前の親だろ。顔だって…なぁ?」
「まぁ…確かに…おーい!おふくろ!」
そう叫ぶと咸斗は母親の方に走って行った。
「…あら咸斗。それに○○○君!いらっしゃい」
俺は少し咸斗の親と話すとエレベーターに乗る。31階のランプが光り扉が開くと俺は咸斗達について行き咸斗達の部屋に着く。
「いらっしゃい」
咸斗がチャイムを押すと扉が開き。咸斗の父親が俺に向かって言った。
「お邪魔します」
俺がそう微笑むと咸斗のお父さんは嬉しそうに俺の手を引いてくれた。
俺が席に座るとすぐにトマトソースのハンバーグが机に用意された。
「「「いただきます!」」」
「どうぞ〜」
30分後俺達はハンバーグを食べ終え。しばらく話をしていた。すると咸斗の母親が席に座り俺達から少し遅れハンバーグを食べ始めた。
「いただきます」
上品な声でハンバーグを食べた。そう母親から見たハンバーグ。咸斗の顔を。顔を食べた。
「あぁぁ…おいじぃわぁぁぁ!?」
「えっ…?」
俺は反応を少し遅らせてしまい。左腕を食べられてしまった。
「あぁ…っはぁぁ!!!美味しい!おいじい!おいじいぃ!うまい!うまいぃ!」
「ひっ…たすけ…助けて!」
俺は弱々しい声を発し逃げた。咸斗の父親は風呂に入っていたが助けることはできなかった。俺が玄関の扉を閉めると中でバキバキと何かを砕く音がした。俺は急いでエレベーターのボタンを押した。外の誰かに助けを求める為。助けて!助けて!扉が開いた瞬間。扉がバコッと開き。母…いや人間ではない様な肉の塊が追いかけてきた。
「にぐにぐにぐにぐにぐうっ!」
俺はすぐに扉に入り。一番下の1階のボタンを押した。扉が閉まったあと。ボコッと拳の様な物が出てきたが。エレベーターはすぐに下へ落ちた。エレベーターが1階につき。俺が扉を開けるとエレベーターの天井の鏡が割れ。破片が大量に落ちた。そして俺は覚醒した。
「ごめんなぁ…咸斗。俺お前の親殺しちまうわ」
パキッと肉片にヒビが入る。
「せめて…何も考えず死んでくれ」
パキパキパキと強くヒビが入る。
「割れろ」
肌色の破片が飛び散り赤の肌色が混じったガラスの破片がエレベーターの床を埋め尽くした。
そして俺はキングとなった。
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