50日目(6/2)紫陽花

 6月2日。曇り。

 

 今日は朝から母との攻防戦。掃除機をかける前に私を起こしたい母と、てこでも起きない私との戦いである。ある時は母は指をつまみ、ある時は布団をひっぺがし。それに対して「んん」と唸ったり、布団を死守しようとしたりする私(記憶はおぼろけ)。結果。母が諦め私が11時まで寝る。

 起きてもなお眠く畳でごろごろしていた。掃除機かけたての畳と、ほんのり涼しい風と。最高である。祖母には「あばやあばや」「まだ寝てんのかいこの子は」と笑われた。


 お昼ご飯の前に、祖父(農業のプロ)に教えを請いに行く。実は、去年ベランダで大葉を育てようとしたのだが、うまく育たず色も薄かった。どうしたらよいか、という相談である。

 まず、私が育てたのは小さな栽培ポットだった。湯のみくらいの大きさの、種と土とがセットになっているやつである。とりあえずそれがまずかったらしい。プランターが小さいと根が温まってしまってよくないとか。それから、色が薄かったのは栄養不足だろうと。肥料入りの土を買って、もう少し大きい鉢で育てるのがいいだろうとアドバイスを賜った。


 お昼ご飯を食べ、本格的に始動開始。午後からは久しぶりに油絵具を引っ張り出す。念のため荷物の中に入れておいたものの、今まで手付かずだった油彩キット。イーゼルを立て、キャンバスを準備し、いざ、書くのは紫陽花である。母が撮った、家の前に咲いている紫陽花の写真。

 今日は下絵とざっくり色付けだけ。続きはまた明日。


 絵を描いたら疲れてしまってぷしゅうと空気が抜ける。今日は小説書けていないなあ、なんて思いつつ、だらだらしてると夕ご飯の準備を手伝わされる。炊き込みご飯の失敗しない作り方を教えてもらった。


 夕飯を食べた後は、なんかの流れで古いアルバムを母と眺める。祖父母の新婚旅行の写真とかが載ってるくらいの古いものである。若い頃の祖母は母とそっくりだった。小さい頃の母の写真は、幼い頃の私の写真とうり二つだった。遺伝子ってこわい。母と祖母を見ていると、私もこうやって歳をとっていくんだろうなあと思わざるをえない。


 そんなこんなで今日は小説OFFの日。ここのところ毎日書いていたからちょっときもちわるい。

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