第10話戻ったら
アックス君と戻ると、老人の姿はなかった。
「……何が起きてる?」
今にも悲鳴をあげそうなアックス君を俺はただ見つめるしかなかった。そのあとも、アックス君は物を壁にぶち当てたり、そこに備わっていた、机や椅子や拷問器具を気が済むまで放り投げた。会った時からクールだった彼は、激しく取り乱して、投げつけた椅子を持ち上げて置き直し、そこに座り、うなだれていた。
それからしばらくして、彼から言葉をかけてきた。
「あの人が見つかるまで、お前の助手になろう。」
俺は「待ってました」と、言わんばかりに「よろしくな!」と、アックスの背中を叩いた。俺たちはとりあえず、適当に建物を間借りして探偵事務所と表記した。それから俺たちの探偵ライフが始まった。
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