リィナとローズ

 最終戦が始まってから、私はローズちゃんに問い詰めていた。


「ねえ……これ一体どういう事なのかな? ローズちゃん」

「……」

「多分だけど、南の国を集中攻撃するつもりでしょ」

「……」


 ローズちゃんは口を噤んだままだったが、この様子からしたら肯定してるのと変わらない。

 最初のアナウンスからしても、ローズちゃんも何かの企み事に乗っているのだろう。

 それも自分の望まない形で……


「ねえ、ローズちゃん……一言だけ言っておくね、こんな事するとローズちゃんの国の選手も酷い目に合うからね、今更態々言う必要もないけど」

「……仕方がなかったのです」

「そっか……やっぱりね」

「……ごめんなさい」

「それは後で南の国の人に言えばいいよ。それよりも何があったか事情を話してくれない?」


 私がそう言うとローズちゃんは、ポツリ……ポツリと何があったかを話してくれた。


「そっか……そんな事があったんだね、後で私がセラちゃんに事情を話しておくね」

「……」

「さぁ! こっからは実況と解説やっていこうよ」

「……」

「おーっと! セラちゃん突然ティーセットを取り出し優雅にティータイムだ」

「ここでティータイム? リィナさんこれは何かの作戦でしょうか?」

「んー……わからないです!」



 さてさて……セラちゃんがやりすぎないといいんだけど

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