リィナとローズ
最終戦が始まってから、私はローズちゃんに問い詰めていた。
「ねえ……これ一体どういう事なのかな? ローズちゃん」
「……」
「多分だけど、南の国を集中攻撃するつもりでしょ」
「……」
ローズちゃんは口を噤んだままだったが、この様子からしたら肯定してるのと変わらない。
最初のアナウンスからしても、ローズちゃんも何かの企み事に乗っているのだろう。
それも自分の望まない形で……
「ねえ、ローズちゃん……一言だけ言っておくね、こんな事するとローズちゃんの国の選手も酷い目に合うからね、今更態々言う必要もないけど」
「……仕方がなかったのです」
「そっか……やっぱりね」
「……ごめんなさい」
「それは後で南の国の人に言えばいいよ。それよりも何があったか事情を話してくれない?」
私がそう言うとローズちゃんは、ポツリ……ポツリと何があったかを話してくれた。
「そっか……そんな事があったんだね、後で私がセラちゃんに事情を話しておくね」
「……」
「さぁ! こっからは実況と解説やっていこうよ」
「……」
「おーっと! セラちゃん突然ティーセットを取り出し優雅にティータイムだ」
「ここでティータイム? リィナさんこれは何かの作戦でしょうか?」
「んー……わからないです!」
さてさて……セラちゃんがやりすぎないといいんだけど
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます