陰謀渦巻く最終戦の始まり ※ちょっと下品です
「それでは最終戦始めてください!」
こうしてこちらの都合も無視して始まった最終戦だけど、モナさんにも再度手伝いはいらないと言われたのでそのままお茶でも飲む事にした。
あ、そうそう当然結界魔法で攻撃がこっちにこないようにしてるからね
「どうせ参加してても邪魔者扱いだし、私は言われた通りお茶でも飲んで時間を過ごそう。そういえば父様は終始黙ったままだったけどどうしたんだろ?」
それにしても、いつもなら騒がしい位のお姉ちゃんの実況があるんだけど、やっぱりあっちはあっちで何かあったのかな?
さて……試合が始まったけど、この感じからして私達南の国の人間を集中して攻撃するつもりだ。
辺りの様子を魔法で探ると他の国の召喚士が全員でこっちだけ狙ってきているのが分かった。
「うーんモナさんは、なんか赤い鳥を召喚して青い龍と戦ってる……父様も召喚して戦ってるけど、あれじゃすぐにやられちゃうかも……」
はぁ……これ絶対に仕組まれてるね、他の国は顔合わせても戦おうともしてないもん。
私達が目障りだからってこういう汚い真似をするのかぁ……
こういう汚い真似に対して怒りが湧くけど、言ってもしょうがないし私は暫くお茶でもしよう。
「ティーセット召喚!」
「ちゅんちゅん」
「スズにもお菓子だしてあげるからね」
「ちゅーん!」
お手製の家具と茶器を出しお気に入りの紅茶を飲み始めた辺りでいつもの調子のお姉ちゃんの声が聞こえてきた。
「おーっと! セラちゃん突然ティーセットを取り出し優雅にティータイムだ」
「ここでティータイム? リィナさんこれは何かの作戦でしょうか?」
「んー……わからないです!」
……あはははは
……なんだろうこの緊張感のない実況は
「リィナさんそんな事より周りを見てください。召喚獣同士の戦いが始まってます」
「おー! 何か赤い鳥と青い龍が戦ってるよ。迫力あるけどあの召喚獣は?」
「あの赤い鳥は南の国のモナさんの召喚獣朱雀ですね、そしてあの青い龍は東の国のウッディさんの召喚獣の青龍です」
「乱入者が来たぞ! 朱雀と青龍との戦いに更に入って来たぞ白い虎だ」
「これは西の国の
「ねえローズちゃん……
「おっと更に二匹の召喚獣が乱入してます。あれは
えっ!? ちょ、ちょっとその名前……
会場の至る所でこの名前に赤面してる人が多数いた。
あ……モナさん顔真っ赤にして恥ずかしそうにしてるよ。
それにしてもちょっと不味いよね、全員が全員でモナさんと朱雀を狙ってるよ。
「ねえ、ローズちゃんあの水虎って何か虎と違わない?」
「あれは河童という妖怪の一種らしいですよ」
「今度は何か亀みたいな召喚獣が!」
「召喚獣の玄武ですね、使役してるのは我が国リーシアが誇る召喚士トータスです」
うーん……四聖獣って奴なのかな?
どの召喚獣も結構凄い魔法を使ってるけどスズ程強さを感じられないや……
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