第5話 世に勝つ者とは誰でしょう。イエスを神の子と信じる者ではないか

「世に勝つ者とは誰でしょう。イエスを神の子と信じる者たちではないか」

(第一ヨハネ5:5)


まりや:この御言葉はね、私の大好きな御言葉なの。今日の私が存在するのは、この御言葉のおかげといっても過言ではないわ。

ゆり:世に勝つ者ってどういう人をいうの? 高学歴、金持ち、家庭に恵まれている人のことかな?

まりや:最初に世に勝ったのはイエス様よ。だって、人を助けた挙句のはて、迫害され、十二弟子にも裏切られ、パリサイ人や律法学者の権力者に十字架に架けられて死んだけど、なんと三日目に蘇ったものね。

ゆり:イエス様は、天に帰っていったけど、昔、その時代に活躍した偉人ではなく、今でも生きて働いてらっしゃるのね。十年ほど前に流行った、勝ち組の既婚者、負け組の未婚者という言葉は、もうすっかりすたれたけどね。

まりや:だから、いいことをしたり、滝に打たれたり、座禅を組んだりする肉体修行ではなく、信じるだけで救われるのね。

ゆり:いいことをしたくても、肉体修行をしたくても、身体に障害があってできない人もいるわ。

まりや:人は、何を信じるかによって、信じた人に似ていくのよ。

たとえば、アイドルを信奉している人は、歌ばかりでなく、ファッションや歩き方までそのアイドルに似てくるというわ。

ゆり:うわべのやさしさや、愛想の良さにだまされる人も大勢いるけど、真実に出会えるって、とてもラッキーなことね。高学歴の人は、一見仕事ができると思われそうだけど、そうでもないケースもある。

まりや:そうね。いくら学歴があっても、いわゆる人と混じって働くのが苦手というコミュニケーション障害の人だっているわ。

 悪気はなくても、失礼なことを平気でいったりする人っているものね。

ゆり:そういえば私の知り合いにもいたわね。初対面の人に向かって、その人の身内の出身高校をけなしたり、底辺高のことを悪い高校などと平気で言う人。

 それだったら、高学歴の人は重大な犯罪を犯さないという間違った考えは、アーレフ(元オウム真理教)によって打ち砕かれたわね。

まりや:結局そういう人は、ペーパードライバーのように、机の上での勉強しかできないので、就職もなく、引きこもりのようなケースも多いわね。

 プライドばかり高いので、少し怒られただけでショックを受けたり。

ゆり:またこの頃は、いわゆる両親がそろっている子の方が、殺人とか犯してるケースも多いわね。

まりや:昔は、片親であるだけで就職にも差し支えた時代があったけど、もう今はほとんどないわね。

ゆり:学歴でも、高卒認定というものがあるし、多少の金と時間さえあれば、努力できる環境が手に入るわね。日本は、インドのカースト制度のような身分差別や人身売買もないから、努力次第で這い上がれるわね。

まりや:でもやっぱり多少の男女差別はあるし、私はリストラの憂き目にあったときも、必ず「世に勝つ者とは誰でしょう。イエスを神の御子と信じる者たちではないか」(聖書)という御言葉に励まされたわね。そして、祈ったら神はやはり、私に適した職場を与えて下さったわ。以前は無理だと思っていた、ホール周りや配達の仕事も神のおかげで、できるようになったわ。

 しかし、礼拝をさぼって日曜出勤してもうまくいかなかったけどね。

ゆり:やはり、神様がまりやを礼拝にくるよう導いて下さってるのよね

まりや:私もそう思うわ。私の場合、礼拝をさぼって仕事をしてもうまくいかず、遊びにいくと必ず災難に見舞われるものね。

ゆり:まりやは、神様がついているから、世の中がどんなに移り変わっても、そのたびごとに、職場が見つかるのね。まるで水の上を沈むことなく、ひょいひょいと綱渡りのように渡り歩いてるようね。

まりや:そうかもしれない。だって大した学歴や資格ももっていない私が、貧困に見舞われず、神に献金できるのも神の恵みよね。

ゆり:しかし、この頃政治家といい警察官といい、この世の成功者である権力者が犯罪を犯しているケースが多いわね。スマホの普及により、盗撮もそのひとつだけどね。

まりや:いくら文明の利器といっても、結局はそれを使うのは人間だから、善にも悪にも利用できるわね。AI化(人工知能)になってもそれは同じね。

ゆり:AI化になると、現在の職業は百種以上奪われるというが、それを使う人間にこそ、大きな責任がでてくるわね。今より、新手の犯罪が増えるかもしれないしね。

まりや:その可能性大だけど、先のことを不安がっても仕方ないわ。それよりもね、私はやはり福音を伝えることを、考えたいわ。

ゆり:昭和二十年は敗戦の日だけど、戦争前は天皇が神様だったでしょう。だから牧師になることは、これで日本人ではなくなったと言われたというわ。

 エソ教とか言われ、様々な迫害はあったけど、キリスト教はやはり真実ね。

 言い換えれば迫害があるということは、それだけ人に影響を与えるインフルエンサーということでもあるわ。

まりや:迫害というと、悪事をした人はやはり迫害されても仕方がないということになりかねないわね。恵まれない弱い人には、慈悲や同情の気持ちがわくが、いったん、悪に手を染めると悪事を働く鬼というレッテルをはられ、敵(かたき)扱いされるわね。また、それに付け込む悪党も存在するけどね。

ゆり:この頃は金欲しさに、おれおれ詐欺の受け子やパパ活をする未成年者もいるけど、なかには家庭に事情がある子も少なくはないわね。

 たとえば、再婚相手から虐待を受けているが、実母も言いなりになるしか仕方がないというフェアじゃない、奴隷のような抑圧的な関係もあるわね。

 そこから居場所がなくなった子が、東京では歌舞伎町のトー横、大阪ではミナミのグリ下に集まり、酒、タバコ、援助交際をするなんてケースも増加しているわね。

まりや:しかし聖書には、こう書いてあるわ。

「誰でも、神によって生まれ変わった人は、罪を犯し続けないことを、私たちは知っている。神の御子キリストが守って下さるので、悪魔はこれに手を触れることができない」(第一ヨハネ5:18)

 神に救いを求めれば、きっと神はそれに答えて下さるわ。

 

 

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