第7話

いつも、いつだって、

真島マヒロは「シンジ、邪魔するわよ!」宿題を写させろ!」と威張って俺の部屋の窓の戸を勢いよく開けたと思ったらずかずかとあがり込んできて、クーラーの設定温度を二度も下げて、さらにお茶とお菓子を要求してきていたのだが、

俺の部屋に。

マドンナ橘ヒナタを目撃してから

向こうの家の窓からこっちに向かってくるちょっと手前で引き返した。

それが、夏休み中。

ヒナタと同棲してすぐのことだった。

マドンナは俺の部屋に勉強を教わりに来ていた。

つまり、真島マヒロにとって、

ヒナタは先客。というか、もう。

ヒナタがトイレに立った隙に、マヒロがまたしても向こうの窓からやって来たのだが、

早口で大慌てこう捲し立てた。

「ちょっと!どーゆーことなのよ!なんであんたの部屋に学園のマドンナがいんのよ!

しかも、距離感近過ぎでしょ!

ここと、ここ!もうさ、距離にして30センチもないじゃん!おかしいでしょ!」


「あー、マヒロ。あのな、俺の父さんが再婚してだな。それも急に決まって急に新しい母さんを紹介されて、そんで娘も紹介されて、それが、その、、」


「嘘でしょ!!再婚!?同居!?同居ってことなの!橘ヒナタと!?」


「そ、そーなんだ...」


「俺としてもこの状況に大変驚いていて...

多分、学校が始まってきっと、噂とかになったら俺的にマドンナを好きなやつらに絡まれたら困るかなって今から心配してて。

でもなんか、橘ヒナタが俺のこと守るから

心配しなくていいよって言ってくれていて...」


「な、なんですって!?」

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