第1話 ヘリオトロープ (本編)


ルピー「遂にはB地区まで荒廃したねぇ、あそこも戦場になったから当たり前か。」

セル「ヘリオトロープの?」

ルピー「いや、普通に国同士で。」


この世界にはヘリオトロープという人間が存在する。とある1人の科学者が発明した義手、義足に異質な能力を与える


その義手、義足を付けた人間をヘリオトロープと呼んだ


ヘリオトロープはその科学者に認められた者だけがなれる


ルピー「ところで今日は試合無いの?」


セル「俺ん所はないよ。グロリオサのチームとかじゃね?」


ここの地区ではヘリオトロープ同士 一対一の勝負が行われる


優勝チームには大量の資源、領地等を得られる


ルピー「あー……グロリオサとアジュガだ」


セル「グロリオサに1票」


ルピー「僕も」


グロリオサ くじら座デネブ・カイトスが率いる軍等を中心とした4人チーム


ヘリオトロープの中でもカイトスは特に強いヘリオトロープだった


ルピー「でも今日はカイトスじゃないらしいよ、ペルセイだって。」


セル「ペルセイ?女の方?」


ルピー「いや、男の方」


セル「彼奴……強い?ただカイトスに尽くすだけの執事みてぇなもんじゃん」


ルピー「まぁ、その時がくれば分かるだろうけど強いよ」


セル「……楽しみにしとく」




グロリオサ 資料室


カイトス「準備は出来てるか?」


セルペイ「準備万端、恥ずかしい所は見せない。」


カイトス「あぁ、あまり無茶はするなよ」


セルペイ「大丈夫ですよ、カイトスさんは心配性っすねぇ。」


それはセルペイの過去のことを気にしてカイトスが放った言葉だった


だがセルペイは大丈夫と言った


そしてセルペイはカイトスと共に資料室を出た



アジュガ 椿


エーリ「相手はグロリオサのセルペイ。本当に大丈夫?」


キファ「グロリオサが相手だろうと負ける訳にはいかない」


藍色の和服を着た男はそう言った

青色の蝶がついた刀を持っている


キファ「お前の方は大丈夫なのかよ、次の相手がもしカイトスとかだったら……」


エーリ「相手がカイトスかぁ……コテンパンにされちゃうかも」


そう言ってエーリはキファに笑顔を見せた


エーリ「キファが特訓に付き合ってくれればなぁ……」


キファ「お嬢様がいるだろ、付き合ってもらえよ」


エーリ「お嬢様は忙しそうだし傷付けたくない。」


キファ「はいはい分かったよ、また今度な」


そう言ってキファは部屋の扉に手をかけた


その時エーリに服を指で掴まれた


エーリ「お願い……無事に帰ってきて」


キファ「……誰に言ってんだ」




そう言ってキファは部屋から出ていった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る