第2話 1月17日 わし座 アルタイル (過去話)
4月18日 PM 23:14
深夜 ベランダにてPeaceの煙草を取り火をつける。
明日も仕事は休み 金はまだあるがこれでいいのかねぇ。
少し前に病院に行った時、鬱病と診断され 医者に会社休んで回復に専念しろと言われた。確かに回復は必要だろうが体が訛るな。
だが俺の体も傷だらけ 左腕には切り傷。
鬱が治らなくとも、この怪我さえ治ればいいか。
夜の外を見ていると何か走っている人影が見える。やたら小さいな
その影は段々こちら側に近付いてきて俺の家の近くで急に倒れた。
………よく見たらまだ子供だな。小学生か中学生くらいの女子
「おい、大丈夫か?」
声をかけても動かねぇ
面倒くせぇなぁ……あのままほっといて死なれでもしたら困るしな
家を出て倒れてる少女にかけよる
脈はあるな。でもこういうのってどうすればいいんだろうな……警察に頼るべきか?
……取り敢えず家の玄関にあげて毛布をかける。面倒事に足突っ込んじまったよ。
少女の隣でどうしようかと寝転がりながら考えているといつに間にか眠ってしまっていた
4月19日 AM 6:32
「んっ…」
何か重いものが乗っかる感触がした
目を開けるとそこには昨日の少女がいた
心配している様な表情で俺を見ている
少女「大丈夫?」
綺麗な青色の目をしている
俺は体を起こす
「お前、昨日いきなり俺の家の前で倒れて驚いたがその様子なら大丈夫そうだな」
少女「?私は大丈夫だよ」
「そうか、ならいいんだ。よしじゃあ出てけ」
少女「え?」
「当たり前だろ……倒れてたから休ませただけだ。大丈夫なら用はない」
少女「やだ!行くとこないもん!」
急に怒った顔で俺の方を見つめる
冗談じゃない、ただでさえ誘拐まがいなことしてんだ
少女「………お腹空いた」
「あ?」
少女「お腹空いた!」
面倒くせぇなぁもう……!
「カップラーメンがあるけど、それ食ったら出てけよ」
少女「出てくかは分かんない」
「はいはい出てく出てく」
冷蔵庫の上にあるカップラーメンをとってお湯もいれ玄関の方に行こうとするといつの間にかリビングの机で待っていやがる
図々しいな……
「ほれ、カレー味のカップラーメン。少しは腹ふくれんだろ」
すんげぇ笑顔してるわ……
少女は出されたカップラーメンの蓋を開け勢いよく食べ始めた。いい食いっぷりだなぁ
少女「はい!」
「あ?」
少女「あーん!」
そう言って麺を掴んだ箸をこっちに向けた
「要らねぇよ、お前が食いな」
少女「……(ムスッ」
「分かった分かった……」
全く……調子狂うぜ……
そして俺は差し出された麺を口の中に入れた
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