第4話 星竜の転生と決意。そして誓い

暗く狭いその場所でボクは目を覚ます。

安心できるその空間でしばらくぼーっとしていると急に空間がボクを押し流した。さらに狭い場所を通ってボクの前に光がうつる。

大きなヒトが必死にぼーっとしてるボクに話しかけて、背中を叩く。なにをしてるの?

湯につけられる。あったかい…………

まぁ、いいや…目を閉じて体を伸ばし声を上げる。きっと今は転生し終わったんだろう。まずは彼女を探さなくちゃね。


「くるるるああぁぁぁ?」

「!良かった!陛下!泣いてくれまたよ!」

「わかっとる…変な言葉を紡ぐんじゃあない!はァ…その子を妾に渡せ」

「は…はいぃ!了解デアリマス!どうぞ」「ふんっ!少しは落ち着け、リアナ、主は妾が認めたんだぞ?」「は、はいぃ…」

「はぁ…仕方無い…か、なぁ、妾の子よ、お前の名は〔レイリシア〕だ。よいな」


レイリシア…?それがボクの名前…?

そっか、ボクはレイリシア。だ。だとしたらあの子にも名前があるのかな…?知りたいな、でも、まだだ、力をつけなきゃね。

でも…その前に…ねむい…ちょ~ねむい

おやすみなあさい…


「む?寝てしまったか。まぁ、まだ赤子だからな、大きくなったら妾と共に遊ぼうぞ」「陛下と遊ぶとか…また宰相の毛根が減りますよ…?」

「知らんわ!サイレルの毛根事情など」

「そんな殺生な…でも…レイリシア様…綺麗ですね…」

「うむうむ、妾の子であるのだからそりゃそうであるぞ?だがまぁ、確かに色彩は珍しな…

銀の髪に鱗…そして碧の瞳などとは…」


「もしや伝説の星竜様の加護を持っていたりしますかね…?」

「ない…とは言い切れぬな…」

「そういえば…隣国でも子が生まれるそうですよ…?」

「竜人の国とやらか?あそこは最近不穏だ。あまり関わらんようにしておくわ」

「了解です。陛下」


面白いお話が聞けたね…ボク…一度見聞きしたことは忘れないんだ。もしかしたらあの娘に繋がるかもしれないし…覚えてて損はないね…まっててね…ボクの姫様。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る