交通事故

みのあおば

第一話 交通事故

私は道路の真ん中に立っていた。これまでは安全な歩道にいたのだ。しかしあるとき、必要に迫られて車道へ飛び出した。


そして、彼らは車に乗ってずっと走っていた。あるとき私が彼らの前に飛び出したのだ。


私は迫ってくる彼らに対して「やばいよ。このままじゃぶつかっちゃうよ」と言った。


彼らの中には、私の声を聞き入れて、運転手に危険を知らせ必死で止めようとする者もいた。

しかし、運転手は譲らず直進を続けた。


私は歩道に戻りたかった。しかし、そのためにはそれ相応の準備や努力が必要だという。私にはそれをする元気が残っていなかった。


また、私は車の衝突に耐えられるだけの屈強さや装備というものも持っていなかった。


せめて、隣の車線に逃げたいと思う。もちろんそこだって安全ではないだろう。しかし、直進してくる車に正面衝突するよりはマシに思えるのだ。

何だったら、後で他の車に轢かれるのでもいい。

私はとにかく、目の前に迫る車両に轢かれることだけは避けたいと思うのだが、そうもいかないのだろうか。


もし別のより危険な車道に移動するくらいなら、なんとか力を振り絞って歩道へ逃げた方がいいのかもしれない。

しかし、そんな元気は残っていないのである。


運転手は、止まってくれないのか---?


おわり

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交通事故 みのあおば @MinoAoba

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