二人の夜

こんなにも二人だけの、二人だけの夜なのに

私ったら、これから死ぬみたいに薬を飲んで

あなたがこっちを見るのを待ってた


いつも先に準備が終わるのはあなた

いいえ、それは二年前のあの日から一度だけの話

私だけが何度も荷物をひっくり返す


こんなにも静かな、静かな夜なのに

同じくらい静かに泣かなきゃいけないのはなぜ

置いていかないで


全部あなたのせいよって言えたら

いいえ、誰のせいでもないよくある話

あんなこと私だけが望んでいたのきっと


釘が刺さるほどにあなたを目に焼き付けてる

縄で縛るほどにあなたをひとり占めている

こんなにも二人だけの、二人だけの夜なのに

なにか違うものが欲しいのって、ごめんね

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