朝の電話

興梠司

第1話 朝の電話

朝4時に自宅の電話が鳴った、僕はなにかいやな予感がした。予感はあたり一番慕っていたおじいちゃんが亡くなったという、僕はわかっていたけど電話越しで泣いた。

大学を休みすぐ実家に戻った、実家にはもうおじいちゃんがいなかった、いつも笑顔で300円のお小遣いをくれたおじいちゃんはもういなかった。


僕とおじいちゃんの思い出はいくつもあるが一番の思い出が二人で旅行に行った時カブトムシを捕まえるといって森に行った時森で迷って二日間森で過ごしたのが一番の思い出だった。 村人に発見された時は二人で喜んでおじいちゃんは「頑張ったね」といってその時も300円をくれたんだ。なんで300円なのかもわからなかった。

高校生になってもおじいちゃんからのお小遣いは300円だった、「もっとくれ」と言った事もあったが「子供は300円じゃ」と言って300円理論を譲らなかった。


僕が大学をに入学してひとり暮らしをするときおじいちゃんは30万円を僕にくれた、いつも300円だったおじいちゃんが大金をくれた。おじいちゃんは僕がひとり暮らしをする事を考えてお金を貯めてたという、なのでお小遣いは300円だった。

おじいちゃんは3という数字が好きだった、「おじいちゃん好きな数字教えて」と言っても「3」と答えるくらい3が好きだった。300円しかくれないとだだをこねたこともあったが僕はそんなおじいちゃんが大好きでたまらなかった。


そんなおじいちゃんにはもう会えない、僕は実家についても泣いていた、

お父さんから「これおじいちゃんから」と言われてポチ袋をもらった。

その中をみたら300円が入っていた、300円しかと思うかもしれないが僕からしたら300円もという感覚になっていた。そんなおじいちゃんに会えないのが悲しかった


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

朝の電話 興梠司 @asahina0606

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る