『おーぐ、ほしい』 15


 『あたまにきてるときは、何言ってもだめらしいです。相手になるのは、でっかい赤ちゃんだけとか。』


 『でっかい赤ちゃん、というのは、聞いたことがあるなも。たしか、地獄の子供ランドにいるんだうしな。おーぐ、の注文が、たまには、くるもうし。』


 『それです。でも、地獄の赤ちゃんだし、地獄からは、出られないと聞いてます。女王さまの力でないと。それに、その、でっかい赤ちゃんも、かなり暴れやすいとか。』


 『なんでまた、そんな、よく、ご存じで?』


 『まあ、うちの、ぬいぐるみさんたちが、行ったらしくて。かなり、ややこしい話しなんですよ。』


 『そうでしょうとも。女王様というかたは、偉すぎで、めったに会うことはないともう。我々の場合は、秘密の受け渡し場所まで、もって行くだけだうし。』


 『はあ。あ、あ、あぶない!』


 だいだら王が、さらに暴れだしました。


 そこらあたりにあった、ミルクを入れる樽を、放り投げ始めたのです。


 『怪獣が出たら、うちの、力では、対処できないうしな。もお〰️〰️〰️〰️〰️〰️。』


 『警察とかないんですか?』


 『ないもう。消防団が兼務うし。も、電話はしたはずもう。』


 『きたきた。』


 係長さんが叫びました。


 すると、牧場の彼方から、砂煙の中を、何かが猛スピードで、やってきたのです。

 

        

        🚒 💨💨💨

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