『おーぐ、ほしい』 7
人力車は、道なき道を、まったく、迷うこともなく、ずんずんと走り抜けます。
アニメで、忍者さんや、鬼退治の名人さんが、森のなかを、まさに、飛ぶように走る、あの感じです。
スマホで、現在地検索をしましたが、対応してくれません。
横で、彼女がにたにた笑っています。
森の木々が、邪魔してるのか、なにかの妨害なのか、そこんとこは、わかりません。
圏外表示なので、電話もダメみたいです。
しかし、オカルト番組で、現調(現場調査)するときの映像も、なかなか場所はわからないですよね。あんなものなわけです。
それでも、訳のわからない深い山のなかを、右に左に走り回ったあげく、ついに、空がぐわんと開けたところに出たのです。
小鳥たちのさわやかな囀ずりが聞こえ、また、そこには、いくつかの長い建物がありました。
牧場の香りがしますが、あまり、強烈でもありません。
『さあ、着きましたよ。おーぐの里、です。』
不思議な彼女が、さわやかに、言い切りました。
🐄 🥛
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