月曜日は束縛とスバルタ教育
第3話 月曜日の許嫁当番は恋歌
そして朝を迎えた。月曜日の今日は恋歌さんが隣に寝ていた。
本当に始めたんだな、許嫁を日替わりで当番する謎のルールを…。
恋歌さんはまだ寝ているようなので、俺は起こさないようにそっとベッド起きて朝食を作りと朝の身だしなみを整えるため、一階へ降りて行った。
「一番早く起きたのか、よし!朝食と弁当作りをしよう。」
俺は食材を切っていき、順調に調理を進めていった。しばらくすると起きた、恋歌さんが激怒しながら俺の所にやって来た。
「おい!悟吏!お前は、先に起きたのになぜ?私を起こさなかった?」
朝からご機嫌ななめみたいだ。パワハラ系の許嫁なのか?
「ごめん。起こすのは良くないと思って…。」と謝罪したが、
「お前!私の気持ちを考えたのか?バカにするな!」
メチャクチャ朝から怒られているな…俺。
「どうすれば、許してくれるんだ?」
このキャラの扱いがよく分からないので直接、本人に尋ねた。
「許す?だと…、貴様は何も分からないのか?バカな許嫁だ!」
これから月曜の朝は罵声を浴びせられるようになるのか、憂鬱だよ。
「すまないが、朝食は作らせてくれないか?頼む。」そう言うと、
「私が何を食べたいかまだ、言ってはいないだろう?それに私はお前の料理の腕を信用していない。だから、手伝ってやる。」
恋歌さんはそう言うと、俺の隣で調理を始めた。
彼女は名家のお嬢様だが、美優と同様に完璧と呼べるくらいの料理の腕前だった、手際も良くてあっという間に完成した。
「恋歌さんはスゴいね。料理が上手で手際もいい。」俺が感動していると、
「恋歌と呼び捨てにしろ。私たちは許嫁だ、いつも一緒いるのが許嫁だ。」
そう言えば、俺に体をずっと引っ付けているな。嫌われてはいないのか。
「それを一緒に食べたら、私を手伝え。」
そして、ご飯を食べるために席に着いたが、真横に恋歌さんは座ってくる。
「そんなに密着したら、食べ難いだろ…お互いに…。」
ご飯を食べる時も隣に引っ付く彼女の行動を指摘すると、
「お前は、私の許嫁なんだよな?だったら隣で食べるのが普通だろ!」
意見すると、ねじ伏せてくるんだよ。この人は。
「なるほど、ではこうしよう。私は左利きだから、私は右にいるお前に食べさせる…、お前は右利きだから、左にいる私に料理を食べさせろ。」
(ごめんなさい。それこそ、意味が分かりません。)
「あの~。食べさせる意味は無いんじゃ~。」意味の無さを指摘すると、
「なんだ、お前は?さっきから、文句しか言わないな。許嫁なんだから、私の言うことに黙って従え!」
結局、ねじ伏せられてお互いにご飯を食べさせ合う不思議な時間になった。
そのあとも、お互いが食べ終わるまで動けないし、片付ける時も一緒にいる。
そして、
「シャワーを浴びたい、まず、服を用意するから手伝え。」
部屋に連れて行かれて、
「さあ、私に身に付けて欲しい下着を選べ。」(それは俺の仕事?)
初めての事だから、分からないと言うと、
「貴様!私の身に付ける下着に興味が無いのか?勉強不足な男だ。今日は特別だから、色だけ指定しろ。あとは手取り足取り教えてやる。」
その後、なぜか色々と教えられて、選んだ下着と制服を持たされて、風呂場まで来た。
「どうする?私を脱がして私の体の隅々まで確認するか?それともそこで待っているかを選べ。」
さすがに脱がす選択肢は選ばなかった。待ってろと言われたので彼女が脱ぐのを後ろを向いて待っていた。
「脱いだから、洗濯機に入れておけ。私が終えるまで待機だ。分かったな!」
メチャクチャ束縛してくるよ。しかも、脱いだ服や下着を片付けさせてくるし、そこら辺は妹の美優と違って、生粋のお嬢様育ちなんだね。
あとが怖いので指示に従って、シャワーを終えて制服に着替えるまで待ち続けていると、
「お前は、許嫁の風呂の世話も出来んのか、とんだ役立たずだな?」
恋歌お嬢様~。俺、許嫁だけど、男ですよ?体を洗ったり、服を着替えさせたりするのは、おかしく無いですか?
「まあ、いい。次はお前の着替えを手伝う。シャワーを浴びるならそれも手伝うぞ?」
あなたの場合…お嬢様、関係ないな。ただの度を越えた束縛だった。
「いえ、着替えるだけにします…」文句を言うと面倒だ、色々と諦めよう。
その後は服を脱がされ、着替えを手伝ってもらいました。
初体験ばかりで、学校に行く前からものすごい疲労に襲われていた。
今後の月曜は毎日こうなるのかと、ため息が止まらなくなった…。
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