第3話 偏見の根源
橋を渡りきった途端兵士たちは一斉に襲ってきた。
1人の村人に対し三人がかりで倒しに来る。
勝てるわけがないのに向かっていく村人たちの目はとても輝いていた。
大勢の村人はどんどん倒れていった。
しかしまだ死んでるようじゃなさそうだ。
兵士たちもわざと少しだけ生かすようにしているように見える。
そしてもう1人残らず村人を片付けた後金持ちがやってきた。
「嘘でしょ、、、」
私はつい口に出てしまった。
金持ちの手はいろんなものを握っていた。
刃物や注射、鈍器などなど、そう拷問道具を持っているのだ。
何かを吐かせるためではなくただ自分の憂さ晴らしやもしくは快楽のためにやっていた。
もちろん金持ちは全ての村人にやらない。
働き手がいなくなってしまうから。
そこも考えた上で最低限の労働力を無駄にしてまで拷問がしたかったのだろうか。
周りの兵士の顔を見てもなんの感情を持たずただ教え込まれた立ち方でずっと見守っている。
おそらく村人の反乱が来た後に村人を片付けたらいつもやっていることなのだろう。
そしてその行為が終わると真顔でおそらく自分の住んでいる場所へ戻っていった。
私もマルクも何も喋ることができなかった。その数時間だけでどれほど大量の血や叫び声が聞こえたのだろう。
その量は計り知れない。
私もマルクも思い出したくないがずっと脳に焼き付いている記憶だ。
この出来事を見てしまったせいで私の中では金持ちはそう言うことを平然とできる人たちだと信じきってしまっている。
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