第三話 輝く虹の宝石2

 彩香さんに言われた通りに顔を洗って一階の喫茶店へ向かうと既に閉店作業を終えており、夕食の用意をしている二人の姿があった。


「あれ、生田さんはもう帰ったんですか」事務所に帰って来た際には買い物に向かった晴香さんの代わりに、数人だけ残った客を相手に生田さんが店を回していた筈だ。この時間まで居たなら何時も夕食を食べて行っていた筈なのだが、今日は見当たらない。


「生田くんは、急用が在るとかで先に帰っちゃったのよね」僕の疑問に晴香さんが答えてくれた。そう言えば、生田さんは偶に急用とか行って店が終わり次第直ぐに帰ってしまう事が何度か有ったんだっけ。


「まぁ、生田の奴は本業の方で色々と忙しくしているからな」


「え! 生田さんって他に仕事されて居たんですか。と言うかこっちが副業だったんですね」急用が無い日はほぼ毎日の様に店に入っているからてっきり喫茶店で働く方が本業なのだとばかりに思って居たのだけど。でもそうなると生田さんの本業が何なのか少し気に成る様な。


「それよりも早く席につけ。折角の鍋が覚めたら勿体無いだろ」生田さんの事を探ろうと考え始めた僕の思考を遮るように彩香さんはそう言って来る。


「あ! 彩香さん。僕の分のお肉ちゃんと残して置いて下さいよ」


「そうよ彩香。野菜もちゃんと取らないと」


 僕がモタモタと席に付かないで居る内に彩香さんは鍋に箸をのばして肉ばかりを取り始めた。それに晴香さんと共に文句を言いながら僕も食事に参加する。


「「ご馳走様」」食事が終わった後、食器を洗うのを手伝おうとしたら彩香さんに呼び止められた。


「助手。ちょっとこっち来い」そう言ってきた彩香さんに連れられて一度上の事務所へと足を運ぶ。


「何か様ですか?」彩香さんが自身のデスクの引き出しを開けてガサゴソと何かを探しているらしい後ろ姿に、そう声を掛ける。


「後で話すって言っただろ」


「?」


「お前なぁ。寝て起きたから忘れたとか言い出さないよな。それとも、たった一、二時間前に話した内容の事も覚えられない程、疲れているのか。だったら他の奴に」


「あぁ! 思い出しました。銀次くんの行方を探す当ての話ですよね」正直言われるまで、すっかり頭から抜けてしまって居た。気が進まないと思っているから忘れてしまっていたのか。それとも、疲れ?


「思い出したってお前なぁ。本当に大丈夫か?」


「だ、大丈夫ですよ。例え気が進まなくてもちゃんと仕事はちゃんとやり遂げますとも」僕が胸を張り自信満々といった表情を浮かべてそう言うと、彩香さんは訝しげな目でこちらを見て来る。


「まぁ、そう言うなら信じてやるさ」こちらを疑う目はそのまま、彩香さんは口でそう言って来ると、探し物が見付かったらしくデスクの引き出しを閉めてこちらへと近付く。


「ほら。どうせ、この後研究所の方へ行くんだろ。だったら次いでに李加奈にこれを渡せ。そしたら装置を用意してくれるだろ。お前はその装置を使って二条銀次を探せ」そう言いながら彩香さんは僕に一通の封筒を差し出して来た。


「これは?」


「中は見るなよ」受け取った封筒の中身が何か気に成って居ると、心を読んだかのようにそう言われた。


「その中には危険物が入っているんだ。なんの対策もしないまま迂闊に封を切れば、周囲一帯に致死性のガスが蔓延するぞ」


「え、なんでそんな危険なモノがこんな封筒に入って居るんですか」見た目は一般的に普及しているごく普通の茶封筒にしか見えないのだが。もしかして、此処の扉みたいに異世界の技術が! なんて驚いていると。


「冗談だ」驚く僕の気持ちを嘲笑うかのようにそう言われた。


「でも、同じぐらい危険なモノが入っているのは事実だぞ。良いか、絶対に中を開けるなよ。死にたくなかったらな」彩香さんは急に真剣な表情に切り替えて、僕に向かってそう言って来る。


 絶対に開けるなとか言われたら、むしろ開けたく成る気がするのだけど。まぁ、彩香さんがここまで真剣に言うなら、中身を確認するのはやめておいた方が良いのだろう。


「分かりました、中は見ませんよ」僕がそう言うと、彩香さんは頷いて下へ降りて行った。


 遅れて食器の片付けを手伝った後、部屋で装備の点検を終わらした僕は普段持ち歩いている荷物と彩香さんから預かった茶封筒を手に解決屋を出る。時刻はそろそろ真夜中と言ったところ。町中に在る建物の殆どが明かりを落とし、街灯だけが真っ暗な道を照らしている。そんな夜道を一人出歩く。


 解決屋の助手に成る少し前までは、一人でこんな時間に出歩いている時は大抵今晩の宿を探す事で頭が一杯で、夜独特の街並みの景色を楽しむなんて気持ちを抱く事も無かった事だろう。


 でも今は違う。あの頃と違って、今の僕には日々を生きる事だけに囚われていないからこそ、あの頃抱き得なかった感性を持っている。僕はこの静かな景色が好きだ。人々が眠りに付き、静かに成った今の時間が一番落ち着く。


 なんたって昼間の喧騒が無くなった今の時間にこそ、僕が憎む連中が暗躍し始めるのだから、奴らの動きを敏感に感じ取り易い今の時間、今の景色が僕はとても好きなのだ。


 フ――と息を吐いて身体の力を抜き、腕輪型の装置を起動させる。チクッと僅かな針に刺される痛みの後、全身の神経が過剰なまでに鋭敏に成る感覚を得て、身体にも力が満ちてゆく。全身の血が通常よりも僅かに早く巡り、五感が研ぎ澄まされる。その状態のまま、近くの電柱の頂上を目掛けて素早くよじ登る。


「んーー。今夜は特に目立った動きをしている奴は見当たらないな」電柱の頂上に二本の足で立って軽く周囲をぐるりと見渡すが、特段目立ったモノは見付からない。強いて挙げるなら今日も残業なのか、遠くにある高層ビルの上層でチラホラと明かりが点いているという事ぐらいだろうか。


「あそこのビルは二条グループの支店ビルの一つだったような。やっぱり大企業とも成れば毎日仕事が忙しいのかな? それとも……」


 この二ヵ月の間ほぼ毎晩電柱の上から怪しい動きを見せる人物が居ないか見渡して居たのだが、あのビルは毎日の様にこの時間でも明かりが点いている階が有った。思えば明かりが点いている部屋はバラバラだったけど、階層は何時も同じ階だったような。


 今までは残業とかで忙しくしているのだろうと思って見過ごし、他の怪しい連中を見かけ次第そっちに向かって居たのだけど。つい先程彩香さんから怪しいと指摘の有った会社だ。一応確認の為に近付いて中を確かめて見るか? 


 いや、今は彩香さんの協力者さんとやらが色々知らべている見たいだし。僕がビルに近付いて居る姿を見られでもしたら、警戒されて情報を集めづらくさせてしまうかもしれない。それに自分で調べるにしても色々と準備をしてからにした方が良いだろうから、取り敢えず研究所の方に向かうとするか。


 電柱や家の屋根を伝って行き、目的の研究所へと向かう。


 二ヵ月前、シーナが亡くなったあの日連れて来られて以来何度も此処へ足を運んでいる。警備の人に所内に入る許可を貰って中へ、幾つかの扉のロックをカードキーを使って開けながら進んで目的の人物へと合いに向かう。


 此処は異界案件対策組織クロー管轄の訓練所へ向かう時よりも厳重な警備がしかれている。なんたってカードキー以外にも、指紋や網膜認証といった事までしなければ中に入れないのだから。それらの本人確認を手早く終わらせて、ようやく目的の人物が居る研究室へ。


「おーー、ようやく来た。待っていたよ、モルモット君」研究室へ入るなり突然そんな言葉を投げかけられた。


「あの、いい加減その呼び方やめてくれませんか。黒騎でも、カイザーでも呼び捨てにして構わないので、せめて名前で呼んで欲しいのですけど」


「えーー。彩香には助手って呼ばれてるじゃん。なのに私はダメなのおかしくない?」薄暗い部屋の中、セーターの上に白衣を纏う金髪ぼさぼさ頭の人物がむくれた表情でそんな事を言って来る。


「彩香さんは、一向に名前覚えてくれないのでもう諦めたんですよ。でも、李加奈さんは違うでしょ。最初の頃はちゃんと僕のこと名前で呼んでくれていたじゃないですか」


「だって、仲良く成ったらあだ名で呼び合うのが普通でしょ。だから親しみを込めてモルモット君と呼んでるんじゃない。あ! 勿論、私の事は博士って呼んで良いからね」


 そんな事を言って、結局名前では無くモルモットとか言う不名誉な呼び方をして来る彼女は李加奈さん。苗字の方は一向に教えてくれず、最初に合った時に下の名前だけ紹介された。


 李加奈さんは彩香さんと同い年らしく、昔からの腐れ縁なんだとか。更に非常に頭が良く、今の僕と同じ位の歳には既に海外の有名な大学を卒業してたらしく。僅か十七歳という歳で博士号を取得しているらしい。まぁ、あくまで噂で聞いただけの情報だから本当かどうかは知らないけど。本人も昔の事は語りたがら無いし。


 まぁでも、そんな噂が研究所内外とわず組織中で流れるだけ有って、専門分野に関しては、その腕が確かなのは間違いない。


 李加奈さんの専門分野は応用物理学というものらしい。正直名前だけ聞いてもピンと来ないけど、物理学や電子光学、量子力学やらと言った様々な分野を研究、実験して色々なモノを作り出したりする分野なのだとか。


 そんな李加奈さんは応用物理学に加えて、異世界の技術も研究している。解決屋や対策組織クローが回収した異世界の物品を此処で研究して、こちらの世界でも使えるように。もしくは、こちらの世界で犯罪に使わせないようにする為に日々研究、実験、開発を行っているそうだ。


 そして彼女が愛称として呼んで来るように、僕もその実験の対象つまりモルモットなのである。李加奈さんと僕は、ある取引を結んでおり、実験に付き合う代わりに僕を今よりも強くしてくれると言う事でこの二ヵ月間交流が続いていると言う訳だ。


「それで、モルモット君。その腕輪を使った調子はどうなのかしら」今僕が手伝っている李加奈さんの実験とは、一時的な身体能力の強化を行えるようになる装置の試験運用をするといもの。


「正直凄いですよこれ。今までの非じゃ無い程身体を自由に動かせますし、ボタン一つで望遠鏡を覗いている見たいに遠くを見れたり、暫くの間全力で走っていても疲れなくなったり出来ますから。これを組織の隊員全員に配備出来れば、格段なまでに戦力の増強へ繋がると思いますよ」魔宝石売買の商人やそれを買った人物を追いかける際にも、十分役に立ったので、腕輪型のこの装置をべた褒めする。


「唯、効果が切れた際に急な睡魔に襲われるのだけは面倒ですね。長期の作戦で使える様にするのが目的なら尚更優先して改善した方が良いと思います」そう、唯一の欠点と言っても良いのが使用後に突然襲って来る強烈な睡魔だ。あれはどうしても抗う事が出来ない。


 装置の効果時間が大体三時間程続くのだが、効果が切れた直後、効果の反動故か急激な疲労感と眠気に襲われてしまう。抗う事も出来ないその睡魔が、もしも長時間続く作戦の最中で襲ってきたら戦闘中だろうが寝てしまう事になる。それでは、隊員に配備など出来よう筈もない。


「やっぱり、それが一番の問題なのよね」問題点の指摘と共に書いたレポートを渡すと、李加奈さんがどうしたものかと頭を抱えるようにそう口にだす。


「あ! そうだ。モルモット君。前に言ってた事ちゃんとして来てくれたのかな?」渡したレポートに一通り目を通した李加奈さんが、今日僕を研究所に呼んだ本題についてようやく話を切り出してくる。


「この装置を出来るだけ常時使う様にするって奴でしょ。やってきましたよ。と言うか今も使用中だし」


 数日前に李加奈さんから、連続で装置を使用し続けた際の肉体への負荷がどれ程なものなのか調べたいとか言われたので、その日から今日に至るまでの間装置を起動して、三時間後に倒れる様に寝てから、また装置を起動する。これをひたすら繰り返していたのだ。


 お陰で、毎日の様に効果が切れる前に安全な場所を確保する必要が有って、生活リズムが大幅に崩れたり、すっかり効果が切れる時間の事を忘れてしまって依頼の途中、道端で睡魔に襲われた時は流石に焦ったものだ。


「じゃあデータを取らないとね。少しの間その台で横になって居て」李加奈さんは、そう言って何やら大がかりな装置を操作し始めた。


 李加奈さんの姿を横目に、言われた通り目の前に堂々と置かれた台の上で横になる。少しの間横に成って居ると装置の準備が終わったのか、李加奈さんが目を瞑る様に合図を出す。僕はその指示に従ってゆっくりと目を閉じた。


 ガラガラと装置の方へと僕を乗せた台が運ばれて行く、そして李加奈さんが「それじゃあ始めるね」なんて優しく声を掛けてきて、ポチっとスイッチが押される音が聞こえて来る。


 そして少し遅れてガシャンガシャンと機械が動く音が彼方此方から聞こえ、暴れさせない為か腕を冷たいアームに掴まれた後、注射器で薬の様なモノを体内に入れらた。すると何時もの様に意識が遠退いて行く。


 身体のデータを取られる時は何時もこの様に薬で意識を失わせられるのだ。なんでも特別な機材やらを使うから、見られると不味いらしく情報漏洩を防止する為に薬で暫くの間意識を失わせる必要が有るのだとか。


 まぁ、そんな訳で僕自身は何をされているのか解らないまま、データ収集が完了している訳だ。目が覚めると薬の影響で暫く頭が痛く成る事を覗けば、特段デメリットに成り得る事も無いので、必要と言われれば積極的にデータ収集に協力している。


 なんたって李加奈さんの実験に協力すればする程、その報酬として僕を強くしてくれるのだ。むしろ協力しない訳が無い。


「それで、今回の結果はどうでしたか?」目が覚めた後、少し痛む頭を抑えながら李加奈さんに尋ねた。


「そうね…………」李加奈さんは一言だけそう口にした後、何かを考え込む様に取ったデータを見続けている。


「なにか、問題でも有ったんですか」李加奈さんの後ろからモニターの画面に映し出されるデータを見ながら、再び尋ねる。モニターには幾つもの数字が映し出されているが、やはりと言うか僕にはまったく理解出来ない数字の羅列だった。


 何がダメで何が良いのか僕がデータを見た所で判断が出来ない。仕方ないので李加奈さんが話してくれるまで、近くの椅子に座って待つ事にした。


 それから一時間が経過する。李加奈さんが僕の質問にも答えず何かの資料を作製し始めたものだから、そろそろ帰ってしまおうかなとか考え始めた時の事。突然急な睡魔に襲われる。


 そう言えば此処に来る前にも装置を使ったんだったと思い出した頃には既に、身体全体が力を入れられなく成っておりその場で倒れ崩れて「まったく、これだけは本当に早く改善して欲しいものだ」そんな悪態を頭の中で突きながら意識は夢の中へと沈んで行く。


 また同じ夢を見る。一体これで何度目なのだろうかと少しばかり、うんざりとしながらいつもの様に銃口を影に向ける。後は引き金を引くだけだ。それで夢は終わる。そう思っていた、てっきり今回もどうせいつもと同じなのだと。


「あ、れ?」いつも影の居た場所には何故か別の人物が立っていた。少し肥えている中年の男。目立つ程の金色に髪を染めており、両脇には金の像を侍らせている。意味が解らなかった。なんたって今目の前にいる人物にまったくの心当たりが無いのだ。そんな人物が自分の夢に出て来ている事に驚いて、どう反応すれば良いのか判断出来ない。


「誰なんだよ、あいつ」訳が分からなかった。でもなんとなくあいつを撃てば夢から覚める事が出来る気がしたので躊躇い無く引き金を引く。


「本当に起きれちゃったよ。……やっぱり疲れているのかな」あんな見た事も無い様な人物が夢に出て来るなんて、やっぱり今回の実験の協力が原因で疲れが溜まっていたのかもしれない。


 データも取り終えた事だから、装置を常時使う必要も無くなって急な睡魔に襲われる事も無くなるから、今まで以上に受ける依頼の量を増やそうと思っていたけど、一度疲れをしっかりと取る為に休んだ方が良いのかもしれないと言う暗示だったのかもしれないな。


 等と、謎の人物が夢で登場して来た事に理由付けをしていたら、ちゅんちゅんと鳥のさえずりが聞こえて来た。室内に取り付けられて居る時計を見ると午前の七時を指している。


「やっと終わったーー」結構寝てしまって居たなとか思っていた僕の直ぐ隣で、李加奈さんがそんな事を叫びながら腕を天に掲げて伸びをしていた。もしかしてこの時間まで資料の作製でもしていたのだろうか。


「あ! モルモット君やっと起きたんだ」伸びを終えた李加奈さんがクマの出来た目でこちらを見て声を掛けて来る。


「えぇ。おはようございます」


「おはよーー。あははは」李加奈さんは徹夜明けで頭が働いて居ないのか、ずっと笑顔で時々、あははとかふふふとか口ずさみながらこちらを眺めている。大きな機械が並ぶ研究室の一室で笑う李加奈さんのその笑顔は不気味さを帯びていて少し悪寒を感じた。


「あ、すみません。こんな所で寝てしまって、邪魔でしたよね。すぐ出て行きますので」寒くなる背筋に押されて荷物を持って部屋を出て行こうとしたら「待って」と呼び止められた。


「えっと、なんでしょうか」振り向いて何用かと尋ねる僕に、李加奈さんは不気味なまでの笑みを浮かべて「缶珈琲買って来て」と言って来る。


「はぁ、助かったよ。モルモット君。徹夜明けはこれを飲まないと頭が回らなくてね」


 李加奈さんは僕が買って来た缶珈琲を啜りながら、さっきまでの不気味な笑みが嘘だったかのように真剣な眼差しでお礼を言って来た。


「さて、少し遅れてしまったがモルモット君から取ったデータの集計が終わったので結果を伝えさせて貰う。ちなみに今後君を強くする計画に付いても踏まえて話すので真面目に聞くように」李加奈さんは真面目な顔でそう切り出して始める。


 李加奈さんの話をまとめると、先ず思っていた以上に腕輪型の身体能力強化装置の連続使用は肉体に過度な悪影響を齎すらしい。自分では確かに疲れているな程度には感じていたけど、実際はもっと酷い状態らしくて、これ以上の連続使用はするなとの事。


 それから、取ったデータを元に実験に協力した報酬として僕を強くする際に、どこをどう強く出来るのかを考えてくれていたらしいのだけど。


「ダメね。モルモット君。残念だけど君を彩香の様に強くする事は出来ないわ」開口一番にそんな事を言われた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る