第14話 冒険者たちの前で
アルフレッドは、静かに立ち上がろうと地面に手をついて、さっき持ち上げてくれた冒険者たちが心配して「大丈夫か?」と、声をかけつつも、その手を払いのけ、アルフレッドは立ち上がって、デクスターの胸ぐらを掴んでいるザンクレットの男を睨む。その瞬間、まばゆい光がアルフレッド本体から放出される。
観衆の冒険者たちは突然のことに、動揺しながらもなにやら身の危険を感じたのか、後退りする。アルフレッドは少し宙に浮き、地面は円形状に抉られ、その光のオーラは強さを増し続けている。冒険者たちは目の前で起きている光景を現実とは思えないという表情で、見つめている。
ザンクレットの男も逃げようと、その場を離れようとすると、デクスターが男の胸元をガッシリと掴んで、離さない。男は「離せ、離せ!」ともがく。
アルフレッドは、拳銃に模した右手を男を目掛けて突き出す。その指先から何やら火薬のような匂いと銃口に変わる指先から放たれる収束されたまばゆい光が充填されている。アルフレッドは撃つ動作をして…
「バンッ…」と言った。
光の弾丸は、四半秒よりも遥かに速い弾速で男の眉間を撃ち抜いた。撃ち抜くと、アルフレッドは「フン」と鼻で軽く笑って、再び気を失う。あたりの冒険者たちは、足音を立てないようにゆっくり後退りしながら、ある程度離れると、宿にチェックイン又はチェックインしようと待っていた冒険者たちみんな逃げ出すように、その宿を後にした。
眉間を射抜かれたザンクレットの男は、意識を失っていたため仲間たちが回収した。
気を失っていた、アルフレッドをアーサー君とデクスターでそっと持ち上げて、自分らの部屋のベッドに横たわらせた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます