日本連合王国の反逆者たち The Rebels in the United Japanese Kingdom

About this novel

本編についてのあれこれを書き記しておきます。基本的には本文中に出て来た内容をまとめているだけですが、中には本編未登場の情報もあります。

重大なネタバレにはなっておりませんのでご安心ください。あくまでも作品を楽しんでいただくための補足です。

Wikipediaみたいな感じで見ていただけると幸いです。

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○舞台背景

・日本連合王国

　日本崩壊後、王歴2030年（本編開始七十年前）に日本列島で誕生した国家。複数の王国が連合して一つの国を形作っており、第一王国から第七王国まである。中央集権体制ではないためそれぞれの王国の国王が強い独立性を保っており、たとえ同じ連合の加盟国であっても基本的に他の王国へ内政干渉をすることは出来ない。

　現実世界でいうイギリス（グレートブリテン及び北アイルランド連合王国）やUAE（アラブ首長国連邦）のような政治体制に近い。

・第七王国

　ユウヤたちが住む王国。アオモリ州からフクシマ州までの旧東北地方を支配しており、王都センダイを中心に栄えている。他の王国に比べれば比較的権能による差別が少なく、ニイガタ州から多くの難民を受け入れていることで知られる。

　特に第七王国国王の権能による「強化の儀」は低等級の権能使いから救いの手と認識されており、国王の高い支持率を裏付ける一因となっている。

・第一王国

　旧関東地方を支配する王国。王都はトウキョウ。連合王国内で唯一外国との交流を行っており、大使館といった外交使節が存在する。外国からの不法侵入は全てこの第一王国が強制送還等を含めた対応をしている。

・第二王国

　旧関西地方及び旧北陸、中部地方を支配する王国。王都はオオサカ。元々は旧関西地方のみを支配する王国だったが、王歴2092年（本編開始八年前）に革命が発生し、当時の国王が死去。王の力を簒奪した新しい国王がそのまま旧北陸、中部地方を支配していた第八王国へ聖戦をしかけ、第八王国国王を殺害後に併合した。

　権能の等級による徹底的な差別政策を実施しており、ニイガタ州経由で第七王国へ亡命する低等級の難民が増加している。

・第三王国

　旧沖縄県を支配する王国。王都はナハ。長老と呼ばれる老人が国王を務めており、連合王国ではやや特殊な立ち位置にある。

・第四王国

　旧九州地方を支配する王国。王都はフクオカ。第五王国と協力して第二王国対策にあたっている。

・第五王国

　旧中国、四国地方を支配する王国。王都はヒロシマ。旧関西方面で第二王国と小競り合いを繰り返しており、第四王国とは協力関係にある。

・第六王国

　旧北海道を支配する王国。王都はサッポロ。今代の王は変わり者として知られる。

・第八王国

　かつて旧北陸、中部地方を支配していた王国。本編開始時（王歴2100年）にはすでに滅亡している。王都はナゴヤ。

○用語

・権能

　王歴2000年に突如現れた後に始祖と呼ばれることとなる男によって与えられた特殊能力のこと。連合王国の民ならば皆、この力を持っている。

　権能には等級があり、以下のような区分となっている。

一級：一人で一国の軍隊と渡り合える

二級：軍事において役立つ

三級：社会において役に立つ

四級：日常生活において役に立つ

五級：微粒子レベルでしか変化を生み出せない

　特に一級や二級は各王国で重宝されており、それ相応の地位にいることが多い。逆に等級が低いと差別の対象となり、王国によっては目も当てられない惨状になっている。

・王

　王の力と呼ばれる特殊な力を持っている人のこと。現在、連合王国には七人の王が君臨しており、それぞれ独自の王国を支配している。王の力には精神干渉から身を守る効力もあるが、特に有名なのは断罪の剣を召喚する能力で、断罪の剣に刺された人は一生権能を失う。これは権能が社会の基本にある連合王国では非常に大きな意味を持ち、「権能の喪失＝死」と考えている人さえいる。この断罪の剣を持っているが故に、国王へ逆らうものはそうそう出てこない。

　王は自分の配下を貴族に任命することができ、任命された貴族は王が持つ権能の一部を行使できるようになる代わりに、王を殺害することが出来なくなる。

・貴族

　王に任命されて王の権能の一部を行使できるようになった人々のこと。大抵は一級の権能使いが任命される。第七王国では四条アザミがこれに該当する。

・革命

　一般市民が国王を殺害して王の力を奪うこと。基本的に徒党を組んで行われることが多いため、革命を起こした側は革命軍と呼ばれる。連合王国建国以来、革命が成功したのは第二王国の事例のみ。

・聖戦

　王国が他の王国へ攻め入ること。連合王国建国以来、聖戦が発生したのは第二王国が第八王国を占領した一回のみ。

○年表

王歴2000年（本編開始百年前）：日本に一人の男（始祖）が現れ、日本人に権能を与える。権能による大混乱が発生し、日本国が消滅する。

王歴2030年12月7日（本編開始七十年前）：争いを収めるべく当時の王が八つの王国からなる日本王国連合を結成する。

王歴2092年（本編開始八年前）：第二王国で革命が発生し、当時の第二王国国王が死亡。そのまま第八王国を占領し、平和が崩れる。