217. 同等。そしてすりかえる
217. 同等。そしてすりかえる
「はぁ~やっと終わりました」
「おう。お疲れ。オレンジジュース飲むか?」
「先輩優しい!さすがは私の彼氏ですね!」
「はいはい」
ったく余計なことしなきゃ早く終わるのによ……といいつつもオレンジジュースを出してやる
「適当にあしらわれた気がするんですけど……まあいいです!いただきます!」
そう言って夏帆はオレからもらったオレンジジュースを飲み始める。
「うわっ、めっちゃ美味しいじゃないですかこれ!え?なんでこんなの飲んでるんですか!?」
「それな、ちょっと前に飲んだらうまかったんだよ。だから買っておいたんだけど……どうだ?」
「もう最高ですよ!いくらでも飲めちゃいますよこれ!」
夏帆はすごく嬉しそうだ。オレンジジュース1つでここまではしゃげるのかこいつは。
「はぁオレンジジュースは最高です!この世で一番好きです!先輩と一緒くらい好きですもん!」
「……そっか」
オレって夏帆の中でオレンジジュースと同じなのか?まぁ確かに夏帆は毎回オレンジジュースを飲んでいるけどさ、それだけいつも一緒がいいってことか。と勝手に解釈しておく。
「あれれぇ~先輩もしかして照れてますぅ~?可愛いですね」
「うるさい」
ニヤニヤしながら言ってくる夏帆。こういう時のこいつには何を言っても無駄なので放っておくことにする。
「ふへへ~」
「なんだよその気持ち悪い笑い方は……」
「なんでもないですよぉ~先輩の愛を感じてるだけですよ!」
「どこでだよ?」
うぜぇ……久しぶりにうぜぇと思ったぞ今のは……。本当に面倒臭いやつだなこいつ。
「あっ!直接的じゃないと先輩はもしかして愛を感じませんか?ならいいですよ。私はいつでもどこでも先輩からの愛を受け取りたいと思ってますからね!」
「なんでオレの話しにすりかわってんだよ!」
あーうん。もういいや。これ以上突っ込むとオレの体力が無くなる。それに何よりめんどくさくなるだけだしな。やっぱり夏帆に振り回されるのであった。
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