第17~18話
俺とアン子は学校をさぼって、グァムに行くためのパスポートを作りに行っていた。
「アン子、パスポートに使う写真撮ったか?」
「まだなのん」
駅前に写真撮影のボックスを見つけたので、早速アン子の写真を撮った。
「ははっずいぶん固い表情だな」
「緊張したのん」
そして俺たちは無事パスポートを申請し、その帰り道。
「アン子、今月のバイト代いくらだった?」
「シフト減らしたから8万くらいなの」
「それでもいいな。俺もバイトするかなぁ」
「キョースケはガソリンスタンドが似合ってるの。今すぐ乙4取るの」
「乙4?資格か?」
「あ、でも18歳にならないと使えないから意味ないの」
「資格に興味ないなぁ俺は。乙4もってたとしても上がる時給は+100円くらいだろ」
でもガソリンスタンドは悪くない。今度面接に行ってみようか。
とにかくパスポート10年分取ったから、これで3人でグァムへ行ける。
アン子は…水着なんて持ってないだろうな。
俺はトランクス型のを1つ持っていたっけ。
「とにかく腹減った。唐揚げ食いにいこうか」
「唐揚げ以外の選択肢ないのん?」
「もんじゃは腹にたまらないからなぁ」
「待ってスマホで検索するのん…」
アン子はすでに俺のあげたSIMを返して、ギガ数の高いSIMを使っていた。
「ケーキ食べ放題!行きたいの!」
「ケーキぃ?」
「行くのん!」
半ば無理やり袖をつかまれて、ケーキ屋さんに向かった。
甘いものは嫌いじゃないが、お腹いっぱいまで耐えられるか疑問だ。
結局ケーキ屋さんでアン子はお腹いっぱいになるまで色んな種類のケーキをむさぼり食っていた。
「モンブランが一番なの!」
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