第15話

クラスに戻ると、アン子はまだ寝ていた。


さすがに気になり、揺すぶってみた。


「アン子、アン子!」


やっとアン子は反応した。


「うえあ…何時間寝てたの?」


「かなりの時間寝てたぞ」


「本当なん⁉」


「バイトで無理してるんじゃないのか?」


「…否めないの…」


「バイトのシフト、少し減らした方がいいぞ」


「…アドバイス感謝なん」


アン子はそう言うと、お昼終わりなのに弁当を食べ始めた。


「教科書で隠せよ」


黙々とミートボールを口に入れている。


何とか食べ終えたアン子は、またすぐ眠りに入ってしまった。今日はこりゃダメそうだ。だが最後の授業が終わるとすぐ目を覚まし、一緒に帰ったのであった。

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