第9話

次の日の授業前の朝の時間。


俺はオッドアイというだけで、何人も女子たちにラァイン交換を迫られる。


人間は中身で勝負だろ!目の色違うだけで惚れられても困るので、お断りする。


俺のラァインのリストはアン子と金髪にしか教えてない。よく見ると金髪から写真が来ていた。


無駄に広い金髪の部屋の写真が送られてきた。どう反応すれば良いか分からない写真だ。


豪華な夕食の食事を写してる写真もあった。だから何?としか思えない。


「キョースケ‼写メ見た⁉」


金髪が勢いよくクラスの中に入ってくる。


「見たよ」


「どうだった?」


「特に何も…」


「あんな広い部屋写してあげたんだから感謝しなさいよ!」


「望んだ写真じゃないからな…お前が何食べてるかも関心ないし」


アン子は黙って行く末をじっと眺めていた。


「まだまだ写メ送るからね!二度言うけど感謝しなさいよ!」


そう言い捨ててクラスから出ていった。周りの女子からは、学園内ナンバー1アイドルである金髪と仲むつまじいのかと思われているようだ。


「うちも写メ送ってるのん!」


アン子の写メは顔のアップだらけだが、生存確認として受け取っている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る