10話 答え
「それでどうするんだ?」
約束の3日後の夜、後ろに気配のする方へ問いかける。
「僕達は、隊長について行こうかと……」
「そうか……」
2日前……。
「救出するって本気?」
「あぁ、人質が最悪無事か知っておきたい……」
奴なら殺している可能性が高い。
「私アイツのやり方が気に入らないのよね」
「同意だ……」
「あてはあるの?」
「あぁ、それなら……」
前もってジュンに聞いている。
数は十数名、カウンの部下達だ。
「彼らはとりあえず君に任せる」
「りょーかい、気をつけて……」
隠遁魔法、隠れ蓑を発動する。
「いっくわよー! 紅の拳よ!」
彼女の両手に焔が纏われる。
「ベレッタだ! どうしてここに!」
「あんたらには恨みあるから、ここではらす! うらぁあぁぁ!」
拳を前につきだすと、炎に巻き込まれた奴らが後ろに吹き飛ぶ。
騒動に便乗して扉の管理人と思われるやつから鍵を抜き取る。
騒動で気づかず、そのままベレッタを見ている。
このまま進むか。
そうして看守室の扉を開け、室内に入る。
ここのどこかに……。
「やめてぇ〜!」
女性の叫び声が聞こえる。
急いで叫ぶ方へと向かうとそこは汚かった。
「あ? なんだでめ……」
「喋るな」
僕は冷たい言葉と共に男に触れ、水魔法水膜を張る。
これは魔法で人間の呼吸器官に水の膜を浸透させる古代魔法だ。
「な、な……」
「それがお前の遺言だな……」
そういうと、女性達以外の男共の肩に触れおえ、一瞬で片付ける。
「カウンのやつ、こんなことさせてたのか……」
怒りが込み上げてくるが、まずは彼女達の保護だ。
魔力を流し手を自分が作った収納魔法にいれ、布を取り出す。
「大丈夫か、すまない遅くなって……」
「カリオさん……いいえ、助けていただきありがとうございます」
確か、彼女はジュンの……。
「今はこれで済まないが、歩けるか?」
「はい! 皆、行こう!」
そう言うと周りにいた女性は頷き、外に出る。
「ここは焼却だな……永劫火」
魔法の炎が男につくと燃え上がる。
「さぁ、行こう」
そう言って走り続けベレッタのいる場所に向かった。
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