9話 戦争

「私を舐めてんの?」

「いえ、舐めてません」

「じゃあなんで一人で解決するって話になるになるのかな?」

「その笑顔怖いからやめて……」

「それで、私を連れて行かないとかないわよね?」


 掴んでいた腕を離し、腕を組んで頬を膨らましながら言う。

 彼女には正直関係がないので巻き込む必要はない。


「これは僕のことだ君には……」

「関係あるわよ、貴方の問題は私の問題でもあるの……それに……水臭いじゃない……」

「ベレッタ……」


 なんていい幼馴染なんだ……。


「あと、今度そんなことまた言ったら許さないから……」

「……すみません」


 ベレッタはクスッと笑って顔を近づけてくる。

 気がついた時には僕と彼女の唇が重なっていた。

 鼓動が速くなる。

 どのくらい時が経っただろう……未だ彼女と唇を合わせている。

 しばらくして彼女は恥ずかしそうに微笑みながら、


「元気出た?」

「お、お前、そういうのはだな……」

「いいのよ、私、君が好きだし」

「は!?」

「あ〜! やっぱり気がついてなかった〜!」


 え、どういうこと!?


 魔王学院の頃はよく遊んだり高め合ったりしたが、魔王軍に入ってからは絡むことがなくなっていて……。


「……いつから?」

「覚えてる? 昔私が言ったこと……」

「………全く……」

「え、信じられない! 嘘でしょ!?」

「………すみません……」

「全く……そんなんじゃあ教えてあげなーい」

「えぇ〜」

「自分で考えて下さ〜い」


 困り顔の僕にフフッと悪戯っぽい顔で見つめてくる。


「まぁ、それは追々として、どうするつもり?」

「そうだな、とりあえず……」


 そう言って作戦を水面下で行うのだった。




ーーーーーーーーーーーーー


 作者です、残りは明日に投稿して完結となります。

 何卒、お待ち下され。






 


 


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