第30話 回答
「おう、どうしたお前たち」
俺たちは街へと戻ってからアレックスさんへと相談にやってきた。
「俺たち野菜とか果物とか売りたいんですけど、そういう事できる市場みたいなのってこの街にあるのかなって知りたいんですよ」
「なんだぁ?お前たちモンスター倒せるのに変わってるな!冒険者ギルドでモンスターの肉売ればいいじゃないか、肉!」
「まぁそれも勿論ありますけど、せっかくだから途中で採取した果物とか野菜とか売れたらなって思ってるんですよ」
「荷物なんか軽い方がいいぞ、あんまり欲張って無理するなよ。持てる物なんか限られてるわけだしな。まぁ売りたいってんなら朝の広場でみんな好き勝手色んなもの売ったりしてるからそれに参加すりゃいい」
「おお、やっぱあるんですね市場!情報助かります」
「こんくらいの情報で良けりゃお安い御用さ。お前たちがなんか売ってるの見かけたら寄らせてもらうぜ」
「はい、無理のない範囲で色々売ってみようと思います」
「おう、頑張れよ。広場での寄り合いは特にルールなんてのも無いから安心しな。場所取りするなら早い方がいいって程度だ」
「分かりました。それじゃあまた」
「おう、じゃあな」
そう言って俺たちはアレックスさんたちと別れた。
「先輩、とりあえず野菜売る場所あってよかったっすね」
「おう、ただモンスター狩った肉の方が高く売れるという悲しい事実も同時に判明したわけだが」
「大丈夫っすよ、アタシは先輩の味方なんで」
「助かるよ。報酬はバナナ二本に増やしておくからな」
「いやだからゴリラじゃないんすよアタシは」
「本当に感謝はしてんだぜ」
「まぁ先輩が農家として独り立ちするの手伝うって約束しましたからね」
「おいおい、そういう事言われるとグッと来ちゃうだろうが」
「あとわざわざ狩りに行くのとか原始人っぽくて嫌なんで。先輩のバグった農業手伝ってた方が楽できそうじゃないっすか」
「なあ朝倉、俺の感動返してくんね?」
「いやっす」
「ったくよ……んじゃ明日は広場でやってるらしい市場でも冷やかしに行こうぜ。どんなもん売ってるかまずは見てみたいしよ」
「賛成っす!」
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