俺たちは街へ戻り、依頼達成の報告の為に冒険者ギルドへと立ち寄った。

「すみません、依頼達成の報告をしたいのですが」

「はい。ええと、薬草採取の依頼ですね。採取した薬草をお預かりしてもよろしいでしょうか」

「よい……しょっと。こちらになります。」

「これは……ずいぶんと集まりましたね。群生地でも見つけられましたか？」

「まぁそんなところです」

「では査定して参りますので、しばらくお待ちください」

「はい」

「先輩、やっぱ薬草多かったんすかね」

「そうらしいな。まぁさっきも受付の人が言ったように群生地があってラッキーだったな」

「いや群生地というか……うん、はい、まあそうっすね！」

「切り替えはえーな」

「お待たせいたしました。こちら依頼分の達成金額と、薬草の買取価格になります」

「あれ？なんかお金多くないですか」

「薬草の買い取り価格は依頼の金額とは別ですので」

「おお……なるほど。ありがとうございます」

「皆さんあまり薬草を持ち帰っていただけないんですよね……冒険で持ち運びできる物には限りがあるでしょうから仕方ありませんね。大きな商隊でも組んだ交易商が通りかかったりすれば別ですが」

「へぇ……そういえば、交易で人気のモノって何ですか？」

「そうですねぇ、この辺りで採れない生産品だとか……珍しい魔道具とかでしょうか。まぁ商隊が持ってきたようなものはたいていほとんどすぐ売れていますよ」

「そういえば、この辺りの特産品って何でしょう？」

「うーん、しいて言えばダンジョン産のアイテムでしょうか。モンスターの肉しかり、アイテムしかり」

「ここで作ってる農作物とかはないんですか？」

「この辺りはどちらかというと森が多いし魔物もいるから、あまり盛んではないですね……ダンジョンで採れるものを交易するケースが多いですね」

「なるほど、ありがとうございます」

「いえいえ、こちらこそ、沢山の薬草の納品ありがとうございます」

そうして、俺たちは冒険者ギルド後にした。

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