かき氷(secret base~君がくれたもの~)
最初のひと口。
食事の最初のひと口にはふた口目以降にはない感動がある。
かき氷はそれを最も感じられる食べ物だと思う。
氷とシロップ、そしてそれを覆う空気で出来るひと口は、甘さと冷たさが心地よく歯に響く。
でもそれはふた口目からはどんどん重たくなっていき、最終的には僅かな苦痛に変わる。
食べるペースは少しずつ落ちていき、テーブルに置かれたばかりのときは魅力的だった山は溶けて、後悔と戸惑いの水溜まりになる。
ひと口目は美味しかったシロップも溶けてしまえば、飲むのも躊躇われる甘すぎる水になるから恐ろしい。
スプーンで何度かその残りの液体をかき混ぜるが諦めて席を立つ。
綺麗に完食された隣のテーブルの器を見て、来年こそはと思う。
そんな今日の1曲。
ZONEで『secret base ~君がくれたもの~』
2022年の夏もあと少し。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます